極上 豚の角煮

冷蔵1週間

豚の角煮
今回は、これまで私が試した中で、一番美味しかった豚の角煮のレシピをご紹介します。

豚肉にしょうゆを絡めてから、しっかりと焼くことで、旨味をギュッと閉じ込めるとともに、余分な脂をガンガン落とします。
そして調味料を絡めてから、昆布とともに、ゆっくりゆっくり加熱し、最後は寝かせて、ゆっくりゆっくり味を含ませつつ、さらに余分な脂を落とす、という手順です。

一見とても手間がかかりそうですが、意外とそうではなく、下ごしらえをして放置しておくと絶品料理が出来上がる手軽さが嬉しいレシピです。
これまで角煮を作ったことがあるけど、手間がかかるだけで、どうもパサパサする、赤身が固い、味が染みない、脂がくどい……という方は、ぜひお試しいただきたいレシピです。

一晩以上寝かせてから温めることで、よりいっそうおいしく召し上がれますので、休日や、夜に時間の取れる際に、ぜひ、お試しくださいませ。

レシピについて

諸々見直しました。
大根や卵を加える場合の手順や、煮込む際のポイントも追記してご紹介します。写真は6人分です。

材料

【4人分】
豚バラ肉ブロック 600g
サラダ油 大さじ1
しょうゆ 大さじ4
砂糖 大さじ3
日本酒(料理酒や合成酒ではないもの) 200cc
昆布 20g(大2枚程度)
水 800cc~(豚肉がかぶる程度)
■お好みで
大根 1/3本
卵 4個
【6人分】
豚バラ肉ブロック 900g~1kg
サラダ油 大さじ1+1/2
しょうゆ 大さじ6
砂糖 大さじ4+1/2
日本酒(料理酒や合成酒ではないもの) 300cc
昆布 30g(大3枚程度)
水 1200cc~(豚肉がかぶる程度)
■お好みで
大根 2/3本
卵 6個

具材 4人分 6人分
豚バラ肉ブロック 600g 900g~1kg
サラダ油 大さじ1 大さじ1+1/2
しょうゆ 大さじ4 大さじ6
砂糖 大さじ3 大さじ4+1/2
日本酒(料理酒や合成酒ではないもの) 200cc 300cc
昆布 20g(大2枚程度) 30g(大3枚程度)
800cc~(豚肉がかぶる程度) 1200cc~(豚肉がかぶる程度)
■お好みで
大根 1/3本 2/3本
4個 6個

作り方

お好みで大根や卵を加える場合は、事前に下ごしらえをしておくと、要領よく手順を進めることが出来ます。もちろん、豚肉だけを煮込んでもおいしいですので、手順を節目に分けてご説明します。
1. 大根の下ごしらえ
2. 卵のゆで方
3. 豚の角煮の作り方

1. 大根の下ごしらえ

1 大根の皮は厚めにむきます大根は厚めに皮をむきます。

大根を柔らかく炊く場合、せっかく柔らかく仕上げても、大根の皮のすぐそばにある筋が舌触りを悪くするので、皮は厚めにむいておきましょう。

2 皮は切干大根や浅漬けにします大根の皮は、切干大根や浅漬けにするとおいしくいただけます。私は、大根の皮を細切りにし、キッチンペーパーをひいたバットなどの平らな容器に並べて、3日ほど天日干しにし、切干大根にしています。

もしくは、寒い時期でしたら、ぜひ、根菜汁豚汁をおすすめします。動脈硬化や生活習慣病予防にも効果的といわれる、根菜類に含まれる食物繊維を無駄なくいただくことが出来て、体がとても温まりますよ。根菜や、野菜の皮の一掃メニューとしても、ぜひ、お役立ていただければ幸いです。

3 大根は十文字に切り目を入れます皮をむいた大根は、四つ割りなど、お好みの大きさに切ります。

大きめに使う場合は、深さ1cmほど十文字に切り込みを入れておきます。このようにすることで、味の染み込みが良くなります。この手順を「隠し包丁」といいます。

4 大根をゆでます大根の下ゆでをします。鍋に大根を並べ、水をひたひたに注ぎます。この時、米のとぎ汁、もしくは、水+小さじ1のぬか、水+大さじ1の生米を加えてゆでると、大根のアクがよく取れ、臭みが抜けます。
5 竹串がスッと通るまでゆでます沸騰したら、大根がコトコト揺れる程度に火を弱め、そのまま竹串がスッと通るまでゆでます。
6 ゆでた大根は洗い、水にさらしますゆで上がった大根は、鍋ごと流しへ持っていき、流水をかけて水の色が透明になるまで水を入れ替え、透明になった水にさらして冷ましておきます。冷めたら、手でやさしく水から引き上げておきます。

下ゆでした大根はとても柔らかいですので、ざるで受けてザバーとゆで汁を切ると、大根が崩れてしまうことがあります。このように扱うことで、大根がくずれず、また、水に浸して冷ますことで、より大根のアクと臭みを抜くことができます。

2. 卵のゆで方

1 卵のとがっていないほうに画鋲やキリで穴をあけます卵をゆでます。まず、卵のとがっていないほうに画鋲やキリで浅く穴をあけます。穴をあけてからゆでることで、卵の殻が中の薄皮ごと、するりとむくことができますよ。
2 卵をゆでます鍋に卵を並べ、ひたひたに水を注ぎ、酢大さじ1(分量外)を加え、ふたをして加熱します。
酢を入れることで、殻がよりいっそう割れにくく、もし割れても中身が出にくく、きれいに仕上がります。

よく沸騰したら火を止め、そのまま7分蒸らします。

3 急冷します卵がゆで上がったら、すぐに氷水にとって急冷し、3分間冷やします。
4 殻をむき、水にさらします殻をむき、水にさらします。こうすることで、硫黄臭さが取れます。

3. 豚の角煮の作り方

1 豚肉に醤油を揉み込みます豚肉の下ごしらえをします。
豚肉は常温に戻した後、5~6cm幅に切り揃えます。ボウルかビニール袋に入れて、しょうゆを加え、よく揉んで豚肉全体にしょうゆを絡ませます。そのまま10分ほど置いておきます。

写真ではビニール袋に入れて揉んでいます。こうすると手が汚れなくて済みますが、後で、ここに残ったしょうゆを鍋に加えるという手順がありますので、ボウルに入れて揉むほうが、やりやすいです。

2 豚肉を焼きます豚肉を焼きます。
フライパンを弱めの中火に熱し、サラダ油をひき、フライパンが温まったら弱火にします。そこに、手順1の豚肉を脂の面を下にして入れます。小さくジューッという音がしてきたら、そのまま2分ほど焼きます。すべての面を、2分ずつ焼きます。

しょうゆをまぶしているため、焦げやすいので、弱火で焼き付けましょう。焼いていると、そのうちたっぷりと脂が出てきます。

3 豚肉としょうゆを絡めます焼いた豚肉は、煮込み用の鍋に移して、ボウルまたはビニール袋に残ったしょうゆを加え、そのまま10分ほど置き、落ち着かせます。
粗熱が取れたら、鍋を弱火にかけ、とろりとするまで4分ほど、肉としょうゆを絡めながら煮詰めます。
4 豚肉を煮詰めますしょうゆがとろりとしてきたら、日本酒を加え、火を少し強めて7~8分煮て、アルコール分を飛ばします。
5 豚肉を煮込みます砂糖を入れ、水を豚肉がかぶるまで加えます。

大根や卵を加える場合は、豚肉と水を加えた上から加えます。このとき、調味料の分量は変えません。水のみ、大根や卵が完全にかぶるまで増やします。

全体を覆うようにして昆布を入れます。
昆布を加えるのは、うま味成分のグルタミン酸を追加するためです。うま味は2種類以上が合わさることで、何十倍にもうま味が活きます。豚肉のイノシン酸に、昆布のグルタミン酸を加えて、うま味たっぷりの角煮に仕上げます。

いよいよ煮込み開始です。

6 煮込み方法長くゆっくり煮込むのが、おいしく仕上がるコツです。3つの方法をご紹介します。

■弱火でじっくりと煮込む
90分間(時間に余裕があれば120分間)ていねいにアクと脂を取りながら、弱火でじっくり煮込み、そして肉をひっくり返してから、さらに90分間(時間に余裕があれば120分間)煮込みます。
途中で水を足して、具材が完全に煮汁にかぶるようにします。

■圧力鍋で煮込む
圧力鍋は高圧に設定して火にかけます。圧力がかかったら、おもりが揺れる程度の火加減に弱め、25~30分間加熱し、火を止め、そのまま冷まします。ゆで卵を加える場合は、冷めてから加えます。
圧力鍋を使う際は、次の2点に注意しましょう。
・内容量が鍋の2/3を超えないようにしましょう。煮汁があふれだすなど、事故の元になります。
・水は具材が完全にかぶる量まで加えましょう。特に、豚肉が水から出た状態で加圧すると、パサついた仕上がりになります。圧力が抜けた後、豚肉が煮汁から出ているようなら、豚肉が完全に被る程度に水を加えて加熱し、沸騰後、5分ほど加熱してから、冷まします。

7 ■保温調理
私は次の手順で、保温調理をしています。それぞれ好みがあると思いますが、私は保温調理での仕上がりのほうが好きです。

1)手順5の鍋を、ふたをして火にかけ、弱火で10分煮込みます。ゆで卵を加える場合は、一緒に煮込みましょう。
2)火から下ろし、新聞紙3~4枚で鍋をくるみます。
3)ダンボール箱にバスタオルをしき、新聞紙でくるんだ鍋を入れ、バスタオルできつめにくるみ、重しなどでダンボールのふたをしておきます。この状態で、4時間放置します。4時間以降はいたみますので、急冷して粗熱を取り、冷蔵保存しましょう。
新聞紙3~4枚ほどで鍋をくるみますダンボールにバスタオルを敷きますバスタオルでくるみますふたをします
# きっとシャトルシェフ的な保温調理鍋があれば、それで保温調理でOKだと思います。ほしいなあシャトルシェフ

8 仕上げ粗熱が取れたら、肉をひっくり返し、鍋ごと冷蔵庫で一昼夜(24時間程度)冷やします。煮物は冷める時に味が染み込みますので、柔らかくなった豚肉に、よりいっそう、味が染み渡ります。
大量の脂とアクが白く固まっていますので、取り除きます。鍋ごと冷やすことで、簡単に取り除くことが出来ますよ。
9 温めていただきます脂とアクを取り除いたら、鍋を火にかけて、沸騰したら弱火で5分ほど温めて出来上がりです。
トロットロ、つやつや、極上の豚の角煮をお召し上がりくださいませ。
作り置きのコツ

  • 豚肉は焦げないように、弱火でゆっくり、しっかりと全面を焼き付けましょう。旨味を閉じ込めるとともに、余分な脂をガンガン落とすことが出来ます。煮込んでも脂臭くならず、旨味がギュッと詰まった仕上がりになります。
  • 圧力鍋を使用する際は、具材が完全にかぶる程度の水を注いでから煮込みましょう。圧力が抜けた後、豚肉が煮汁から出ているようなら、豚肉が完全に被る程度に水を加えて加熱し、沸騰後、5分ほど加熱してから、冷ますと良いでしょう。こうすることで、肉のパサつきを抑えます。
  • 鍋ごと保存する場合は、常温なら1日2回(朝と晩)、火を通しておきましょう。
アレンジのヒント

  • いただく際、練り辛子、白髪ねぎ(ねぎの白い部分を、白髪のように縦にごく細くせん切りにしたもの)、ねぎの小口切りなどを添えてもおいしいです。山椒の葉や三つ葉を飾ると、お手軽に、ワンランク上の彩りを楽しめます。
  • 煮込んだ昆布は、そのままお召し上がりいただけます。
  • 豚の角煮の手順2、手順8で出た脂は、油こしやザルなどでこしたものを、塩少々を加え、消毒したビンに詰めると、旨味たっぷりのおいしいラードが出来上がります。野菜炒めや炒飯を作る際の油として、揚げ物をする際の揚げ油に混ぜたり、ラーメンスープの仕上げに少量混ぜるなど、コクと旨味がたっぷり出る、絶品の食用油として活用出来ます。冷蔵庫で2週間程度、保存が可能です。
  • 炊き込みご飯にもアレンジできます。角煮を細かく切って煮汁+水+舞茸などのきのこ類と合わせて、炊飯器で炊き上げます。
  • 豚肉のいい出汁が出た煮汁は、煮物にも活用が出来ます。パサつきがちな鶏むね肉と、小さめの一口大に切って下ゆでした大根を、ラードで炒め、煮汁がなくなるまで煮込んだら出来上がりです。
おすすめ食材、ツール
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