みなさんからいただいた、作り置きに関するご質問、それに対する回答をまとめました。
適宜アップデートしていきますね。
Q&Aは、「調理」「食材」「お弁当」などを順次公開予定です。ただいま執筆中ですので、しばらくお時間くださいませ。
作り置きが余りました。
「余りそうな場合」と、「余った場合」とに分けてご説明します。
余りそうな場合
急な食事会や飲み会、出張、トラブルなどによる深夜残業などで、作り置きの食事をいただかなかった場合は、次のように対応しましょう。
- 翌日からは、日持ちの短いおかずから使用しましょう。食べる時期を後ろ倒しにするのは、炒り高野や、きんぴらごぼう、煮物、佃煮、南蛮漬け、ナムルなど、「加熱調理したおかず」「酢や梅を使ったおかず」「香辛料をたっぷり使ったおかず」といった、保存期間が長いおかずにしましょう。
- 急な飲み会続きなど、「今週あかんわ」という場合は、冷蔵庫のチルド室(冷蔵庫の中の別部屋みたいなところ)に保存するか、冷凍できるおかずは冷凍しましょう。冷凍は、ジップロック袋などに入れ替えて、できるだけ空気を抜き、おかずがなるべく空気に触れないようにして冷凍すると良いです。酸化や結露を防ぐことが出来ます。
↓↓チルド室
- 普段お弁当を用意されない方は、お弁当に活用するのも一つの方法です。お弁当箱は、ちゃんとしたものでなく、タッパーウェアやジップロックコンテナなどで対応出来ます。もし大きなサイズがなくても、小さいサイズに分けて詰めることで、充分対応出来ますよ。
余った場合
「加熱調理したおかず」「酢や梅を使ったおかず」「香辛料をたっぷり使ったおかず」でしたら、私の書いている賞味期限より+2~3日ほどなら、充分に延長保存できます(あくまで私の経験則です)。
その際は、チルド室に保存することをおすすめします。低温により細菌の繁殖を防ぐことが出来るというのもありますが、冷蔵庫の開閉による影響を受けにくいという、大きなメリットがあります。
火を通せるおかずは、火を通して、鍋底、鍋肌から全体をかき混ぜて、できるだけ料理全体が空気に触れるようにしながら、全体を2分以上沸騰させましょう。周りを水で急冷し、粗熱が取れてから冷蔵すると安心です。
延長しても余りました……
とても残念ですが、廃棄をおすすめします。
自分自身もそうですが、家族が食中毒になったら、それこそ目も当てられません。
おかずの廃棄は、水分をよく切り、なるべく水分と、そして重量を減らしてから廃棄しましょう。
排水口や三角コーナーなどにセットする網で受けて、水分をよく切ってから、出来ればさらに新聞紙で包んでから、ビニール袋に入れて口を縛ってから廃棄しましょう。
冷蔵庫にお鍋が入りません。汁物やシチューは、どうやって保存すれば良いですか?
鍋は大きいですから、冷蔵庫にはなかなか入りませんよね。
保存は、1)急冷して粗熱を取ってから、2)保存容器に移して、保存すると良いです。
できるだけ急速に冷ましてから、冷蔵庫で保存しましょう。
一回り大きい鍋やボウル、シンクに水をはったところに、調理した鍋ごと入れて、氷+流水で、かき混ぜながら冷まします。もちろん、はった水に、氷をたくさん入れてもいいですよ。4~8人分程度でしたら、10~15分くらいで粗熱が取れます。
急冷することで、食中毒の予防にもなります。詳しくは、食中毒を防止するために 知識と実践をご参照くださいませ。
冷めたら、よく消毒した容器に入れ、冷蔵庫で保存しましょう。
いただく際は、必要な分だけ、小鍋に取って火を通すか、器に取ってゆるくラップをかけて電子レンジで温めると良いです。
もし「お鍋ごと入るよ」という冷蔵庫があったとしても、「1)急冷して粗熱を取ってから」は必ず守りましょう。
いきなり冷蔵庫に入れる、という荒業は、やめましょう。冷蔵庫の温度が上がり、保存していた他の食材の温度も上がりますので、それこそ食中毒の元です。
どのようなおかずが冷凍保存できますか?どのように食べると良いですか?
作り置きおかずの冷凍は、次のように行うことが出来ます。
また、各レシピには、保存期間の箇所に「冷凍○日」と記載するようにしていますが、結構、抜けがありますので、以下も参考にしていただければ幸いです。
冷凍可能なおかず
いずれも1)1食分ずつに小分けにして、2)ジップロックなどの冷凍保存袋に入れ、3)なるべく薄く伸ばした状態で空気を抜いて、4)できるだけ急速冷凍しましょう。
保存袋は熱伝導の良いステンレストレーなどの上に置き、もしあれば、保存袋の上から、保冷材などを置くと良いです。
- おひたし全般(青菜全般、もやしナムルもOK)
- ひじきたっぷり炒り高野など、ひじき煮物全般 ※ただし、こんにゃくは加えず作り、温める際にお好みで加えましょう。
- 肉料理(つくね、ナゲット、タンドリーチキン、鶏肉の●●焼き/●●煮、南蛮漬け、鶏皮の甘辛しょうが焼き、豚の角煮 など。蒸し鶏は割いてから冷凍します。)
- 青魚の煮物全般(さば、ぶりなど)
- 野菜主体の煮物、炒め物(かぼちゃ、さつまいも、ごぼう、卯の花、たけのこ、大根、かぶ)
- シチュー、カレー、トマト缶を使用した煮物全般(私のレシピはエスニックが多いですがOKです。)※ただし、じゃがいもは加えずに作り、温める際にお好みで加えると良いです。
解凍方法は、できれば前日の晩、もしくは当日の朝に冷蔵庫に移しておき、いただく際に温めます。
急ぐ場合や、解凍が進んでいない場合は、パックごと流水をかけて、ある程度柔らかくしてから加熱しています。
また、おひたしは、お弁当用には、小さいカップに入れて冷凍し、朝、カップごとお弁当に詰めて、昼にはちょうど解凍完了ということも出来ます。保冷材の役割も担います。
冷凍保存は避けたほうが良いおかず
生野菜、こんにゃく、じゃがいも、ゆで卵などです。少し詳しくご説明します。
- 生野菜のサラダ
冷凍→解凍で細胞がある程度壊れますので、まるで火を通したようになり、水分がかなり多く出てしまいます。ですので、味が変わり、歯ざわりがフニャっとするためです。 - こんにゃくは冷凍→解凍すると水分が抜け出て中身がスッカスカになり、スポンジのような食感に変化してしまいますので、煮物を作る際には加えず作ることをおすすめします。
- じゃがいもも、こんにゃくと同様、冷凍→解凍すると水分が抜け出て、スカスカというかフカフカ(←良い意味ではない)になるので、加えず作ったものを冷凍し、温める際に加えることをおすすめします。ポテトサラダは冷凍可能とも言われますが、私が紹介しているレシピでは、生の玉ねぎ・にんじん・きゅうりや、ゆで卵を加えて作っていることから、どうしても水分が出てしまうため、おすすめしません。
- ゆで卵は冷凍すると、白身がスッカスカになります。ただ、マッシャーなどでよくつぶして、マヨネーズベースのドレッシングで和えて、保存袋に入れてぺったんこにして急速冷凍したものは、サラダのトッピングなどに活用できます。
ご注意点
意外とやってしまいがちなのが、再冷凍です。
- 再冷凍は絶対にやめましょう。
冷凍では雑菌が死滅するわけではなく、低温で活動が弱まっているだけです。冷凍→解凍で細胞が壊れて水分が出る→雑菌が増える→さらに冷凍・解凍をすると……、ということです。
また、冷凍されていた食材を使った場合のおかずは、冷凍を避けましょう。 - 「思わぬ再冷凍」にも注意です。
私が昔、冷凍食材でよくやってしまったのですが、食材を冷凍庫から取り出す際に、余分に取ってしまい解凍されてしまうことです。
1回分ずつを小分けにして冷凍することは、その防止にもなりますよ。 - 解凍したら、すぐにいただきましょう。
先述のように、解凍時にどうしても水分が出ます。その際に一気に雑菌が増えます。
ですので、解凍したら、すぐにいただきましょう。
極端かもしれませんが、私は「水分が多く出てしまったらNG」程度に考えています。とはいえ、もったいないのでいただいていますが、なんといいますか、「冷凍庫の味」がします。もちろん冷凍庫は食べたことないですが、きっとこれは、雑菌の味なのでしょう。
「煮返す」って、何ですか?
スープ・汁物や、おでんや、煮物などのレシピで、「煮返して○日」と記載しているものですね。説明不足でごめんなさい。
再び火を通して煮ることです。
火を通すことで、保存中に増えてしまった細菌を殺菌することが出来ます。ただし、次のことに気を付けましょう。
鍋底、鍋肌から全体をかき混ぜて、できるだけ料理全体が空気に触れるようにしながら、全体を2分以上沸騰させましょう。
「火を点けて、まわりが沸騰してきたら終わり」にすると、全体に熱が通らず、細菌がワーッと繁殖するだけになるため、食中毒の元です。また、具は冷たいままで温まりません。
鍋底、鍋肌から全体をかき混ぜて、できるだけ料理全体が空気に触れるようにしながら、全体を2分以上沸騰させましょう。
こうすることで、具にもしっかり火が通り、空気や熱に弱い細菌を殺菌させることができ、食中毒の防止にもつながります。
キッチンの気温が10℃以上の場合は、冷蔵庫で保存しましょう。
夏場や温かい時期などは、室温に出しっぱなしで煮返すのではなく、必ず冷蔵庫で保存しましょう。
細菌の多くは、10℃以下で活動がゆっくりとなりますが、それ以上の温度ですと活発になりますので、食中毒はもちろん、そもそも食べられなくなってしまいます。
「一晩ねかせた煮物やカレーは美味しい」と作っておきながら、翌日になったらダメになっていた……、という悲劇を防ぐためにも、急冷して粗熱を取ってから、必ず冷蔵庫で保存しましょう。
サラダを保存すると、オリーブオイルが固まります。
特にアボカド・トマト・グレープフルーツのサラダといった、食材の水分が多く、調味料を和えずに加える作り方のおかずなどで、お問い合わせをいただいております。
エクストラバージンオイルなど、良質なオリーブオイルをお使いの場合、低温で固まりやすくなります。
具材に直接オリーブオイルを加える際は、2~3回に分けながら、ボウルの端から少しずつ垂らすように加え、具材とよく混ぜ合わせていきます。こうすることで、トマトやグレープフルーツの果汁とよく混ざり合い、乳化しますので、オリーブオイルが分離しにくくなります。
また、サラダ、和え物やナムルなど、冷やしていただくおかずの作り置きをいただく際、底からざっとかき混ぜて、具材と調味料とを、今一度かき混ぜてから取り分けると良いです。
キャベツを千切りにして保存すると苦くなりました。
苦くならない方法と、その理由をご説明いたします。
※できるだけ正確にお伝えしたく、ここからカタカナがいっぱい出てきますが、「ふーん」程度で読み流していただいて何の問題もありません。要約すると、グル氏⇒イソ氏に変身:苦くて辛い、アル氏:今回は参考人程度です。
できるだけ外側(濃い緑色)の葉を使う
千切りには、外側から1/3くらいまでの葉を使うと良いです。
アブラナ科の野菜である、キャベツ、大根、わさび、ブロッコリーなど、そしてネギ科のねぎ、玉ねぎ、にんにくなどには、辛味成分の前駆体(カラシ油配糖体(グルコシノレート)、アルキルシステインスルホキシド)が含まれています。
キャベツには、特に内側の白い部分にたくさん含まれています。
これらの食材を、切ったり刻んだり加熱したりすることで、細胞を壊すと、分解酵素が作用します。
酵素反応により、まず、カラシ油配糖体からは、イソチオシアネートという辛味成分が生成します。
つまり、科学的には、大根おろしや、わさびおろしの、あのツーンと辛い成分が、キャベツにも含まれています。この「辛味成分」は、実際には、「苦く」感じます。
キャベツの千切りを切ったら、なんか苦い……という場合の原因が、この、カラシ油配糖体→酵素反応→イソチオシアネートです。
ですので、キャベツの千切りには、イソチオシアネートになる成分が少ない、外側から1/3くらいまでの葉を使うことで、苦味を抑えることができます。
水洗いをして調理し、なるべく空気に触れないように保存する
上記で述べましたように、野菜の細胞が壊れる際に辛味成分が作られますので、千切りにした後、たっぷりの水に漬け、さっと洗い流すと、イソチオシアネートをある程度洗い落とすことができます。
ただし、水に浸けると、ビタミンも流れ出て、洗い流されてしまいますので、浸ける時間は5分以内を目安にすると良いです。
また、辛味成分はできるだけ空気に触れないことで、苦味を抑えることができます。
ツナやその汁などでしっかりともみ込み、保存の際は、できるだけ容量のすきまが余らない程度の容器に入れるか、ジップロックの袋タイプなどに、空気を抜いて保存すると、苦味を抑えた状態で保つことができます。
キャベツの千切りを作り置きすると、苦くなる、という方は、ぜひお試しいただければ幸いです。
(参考文献:化学同人出版「食べ物と健康1」)
春雨を保存するとゴワゴワしてきます。
出来立てすぐと、保存して数日後を比較すると、どうしてもゴワつきが出てきますが、最小限に抑えることが出来ます。
春雨の原材料、そして調理の際のポイントを交えながら、順を追ってご説明します。
春雨の原材料について
春雨の原材料は、「緑豆」と「いも」の2種類があります。それぞれの特徴をご説明いたします。
■緑豆
古くから中国で作られているものです。めんそのものに弾力があり、コリコリとした食感で、コシが長持ちし、強く煮てもすぐには煮溶けません。ゆで上がりは、少し乳白色を帯びた透明です。
中華料理など、火を通して煮汁と絡めるような調理法や、スープや鍋料理に入れても溶けることなく、歯ざわりよくいただけます。
■かんしょ(さつまいも)、ばれいしょ(じゃがいも)
昭和10年代より日本で作られるようになったものです。めん自体に気泡をたくさん含む製法のため、緑豆春雨と比較すると、短い時間で戻り、仕上がりは透明感があり、煮汁をたくさん含むため、短時間で溶けやすいです。
調味料となじみやすく、なめらかな舌触りの食感ですので、特にサラダや酢の物などが、のどごしよくいただけます。
国産の春雨は後者がほとんどかと思います。
この春雨は、出来立ては透明感があり、先述のように、とても透明感があり、つるんとして調味料にもなじみやすいのですが、溶けやすい=のびやすいため、時間が経つと、出来立てと違う食感になりがちです。
もし、ばれいしょでんぷんが原材料の春雨をお使いということでしたら、一度、緑豆を原材料とした春雨を、ぜひお試しいただければと思います。
安価で、ほぼ中国産です。中国産とはいえ、日本で製造管理・販売しているものもたくさん販売しています。例えば、東京都内のコープ、関西の平和堂では、100gあたり110~120円前後、ディスカウントショップなどでは、500gあたり480円前後で販売されています。
国産の春雨とは違う食感ではありますが、コリコリとした食感で、酸味、甘味が引き立ち、作りたての食感が、日が経っても変わらずいただけますよ。
私は、こちらの緑豆春雨を使っています。9cmにカットされていますので、戻してからカットする必要もなく、使いやすいです。
小分けなく1kgそのままですので、好きな量を、計量しながら使っています。
1kg968円、関西に居た頃の100g70円いう破格値よりは高いですが、私のように毎週ガンガン使う場合、スーパーで買うよりは相当安価で、好みの量が使え、カットの手間も省けるので、愛用しています。
もろちん、とても美味しく仕上がります。上記写真は米酢1升パックとの比較です。
調理のポイント:固めにゆでて余熱で仕上げる
すぐに火が通りますので、固めにゆでてざるにあけ、余熱で仕上げるくらいが、調味料で和えて作り置きをしても、最後まで歯ごたえがおいしくいただけますよ。
調理のポイント:ゆでた後、しっかりと水にさらして冷やす
春雨がゆで上がったら、すぐに水にさらして、しっかりと粗熱を取りましょう。
水は氷水を使う、2~3回替える、流水で洗うなどして、なるべくすぐに粗熱を取り去るのが良いです。水に放つことで、急冷し、めんを締めます。また、春雨も麺類の一種ですので、この手順で、余分なたんぱく質を洗い落とします。
写真は氷水ですが、氷水でなくても構いませんので、そうめんやそばなどを洗うように、流水で表面のぬめりをよく洗い落としましょう。
その後、ざるにあけておきます。
こうすることで、めんがしまりますので、調味料を吸い過ぎず、時間が経っても食感が違ったり、また、ごわつき、かたまりになるのを防ぎます。
ちなみに、ヤムウンセンは、肉などの材料と一緒にゆでて、水にさらさずそのまま調味料と加えますが、肉の脂でめんがコーティングされ、熱いうちに調味料と和えるせいでしょうか、不思議とかたまりになりにくいです。
調理のポイント:調味料と和える際、春雨をぎゅっと絞ってから和える
粗熱を取った春雨は、ざるにあけて水気を切っていますが、調味料と和える際、ざるごとザバーと加えるのではなく、両手で春雨の水気をぎゅっと絞って、さらによく水気を切ってから加えてみましょう。
野菜などの水気をぎゅっと絞ってから加えるのと、同様の扱いです。もちろん、一緒に和える野菜の水分も、よく絞ってから加えましょう。
余分な水気が加わらないことから、時間が経っても、めんのごわつきも抑えられ、味がぼやけることもなく、また、作り置きの日持ちの良さにもつながります。
保存後、いただく際
作り置きをして冷えた状態の際に、春雨が粉を吹いた状態に見える場合があります。これは、油分や豚肉の脂が冷えて、細かな粒状に春雨に付着しているように見えるためです。室温にしばらく置くか、温めると戻ります。
保存容器の深さによっては、時間が経つと調味料が下に、具材が上になっている状態になっています。これは他のサラダや酢の物、南蛮漬けなどでも同様です。
作り置きをいただく際は、上下を返すように全体をざっくりと混ぜると、まんべんなく味がなじみます。
緑豆春雨の特徴の一つに、先述のように「調味料を吸い過ぎない」という点がありますので、時間が経っても辛くなり過ぎずにいただけるというのが、作り置き食材として優秀な点です。
ボウル代わりに保存容器を使った後、入れ替えますか?
具材が多い和え物やサラダなどでは入れ替えて、おひたしや南蛮漬けなどは入れ替えず直接保存しています。
それぞれを詳しくご説明します。
具材が多い和え物やサラダなど
具材が多いものを和える際は、まずは大きなサイズで和えます。そして、しっかり消毒した保存容器に入れ替えて冷蔵庫で保存しています。
ある程度大きなサイズで、よく和える→小さい容器に入れ替えることで、よく調味料が混ざり、そしてコンパクトに収納できますよ。
ボウル代わりとして、大きなサイズを使って和えてから、小さなサイズに入れ替えています。
大きなサイズで和えると、たくさんの食材も、とても和えやすいですよ。
おひたしや南蛮漬けなど
和える際に、あらかじめ、和える容器をよく消毒してから、調味料と具材を入れて和えることで、そのまま保存容器としてスマートに使えます。
私は、青菜のおひたしや、南蛮漬け、ふきの煮物のように、和えるというよりは「合わせる」料理は、保存容器をあらかじめ消毒してよくふき取っておき、その中に調味料と具材を入れて漬け込むようにしています。
むだなく、洗い物も少なく仕上がりますよ。
作り置きで、夏に避けるメニューはありますか?
あります。
レシピとしてはご紹介していませんが、「鶏はむ」です。
食中毒を起こしたとか、そういったことはないのですが、低温でごくゆっくり加熱する、という調理法から、夏場は念のため避けています。
それ以外は、食材さえ安価に手に入れば、真夏でも作っています。
特に、酢、梅干し、スパイス、油を加えた調理方法は、殺菌効果があり、より長い保存期間に役立つことから、作り置きに向いているためです。詳しくは、作り置きのコツ・ポイントをご参照くださいませ。
また、ほぼ一年中いただいているひじきたっぷり炒り高野は、温めていただくおかずですので、「もし心配なら途中で温め直す」ことが出来ます。
私は例えば、お客さんが家に来てくれたりなど、頻繁に冷蔵庫を開ける機会があったり、家の中がものすごく暑くて、その中で何回も出し入れしたりした際などは、こういった「煮込み料理」などは、週の途中で、一度、再度充分に煮返してから急冷し、再度冷蔵保存するようにしています。
あとは、肉や魚を使った料理は、夏場はなるべくチルド室に入れることを心がけています。
「作り置き出来るようにレシピを変更」とあるのは、具体的にどのように変更しているのですか?
次のようなことです。
調味料と具材を「電子レンジで加熱」とある場合は、しっかりと火を通して加熱する
たとえば、南蛮漬けのタレは、合わせ調味料と玉ねぎ+にんじんの千切りを合わせてレンジで加熱する、といった手順が元のレシピです。このような場合は、フライパンか鍋に入れて、いったん全体をかき混ぜて沸騰させています。
もちろん、煮込んでしまうと野菜の歯ごたえがなくなってしまいますが、全体を混ぜながらさっと沸騰させることで、レンジでの加熱ムラによる雑菌の繁殖を防止したり、空気に触れさせることで、酸素に弱い食中毒菌の殺菌も兼ねています。
加熱して火を止めてからタレを混ぜ合わせる・絡めるような料理は、火を止めずに、タレも炒りつける
たとえば、炒めたお肉に、火を止めてからオーロラソースやマヨネーズソース、チリソースなどを絡めて出来上がり、というレシピの場合は、火を通したまま、ソースを具材に絡めて仕上げます。
こうすることで、より具材にタレがなじんで、再度温めても、美味しくいただくことが出来ます。
また、タレを絡めるおかずは、「半調理」で作り置いておく、というのもありです。
お肉にソースを絡めるようなレシピの場合、「お肉を炒める/もしくは下味に漬ける」「ソースを作る」まで手順を進めたら、その状態でそれぞれを分けて保存しておきます。
そして、いただく際に、「温めてソースを絡める/焼き上げて火を止めてからソースをかける」というように仕上げます。
下味がよりなじんで美味しく仕上がること、また、他のおかずやサラダ・スープなどの仕上がりの時間と、ばっちりタイミングを合わせることが出来ますよ。
私はお客様が来られる時など、ハレの日の準備では、この「半調理での作り置き」を行います。お待たせすることなく、パパッと用意することも出来るのも、とても重宝しています。
保存期間「冷蔵○○日」の根拠を教えてください。
目安にしている、根拠と日数をご説明します。
火を使わず調理するもの | 冷蔵2~3日 |
火を使わず調理するもの ただし酢、梅干し、油、にんにく・しょうが・わさび・唐辛子・スパイスなどの香辛料など、保存性が高まる調味料や食材を使用するもの | 冷蔵5日~ |
おひたし、和え物、卵焼き、サラダ | 冷蔵4日~ |
火を通す煮物、スープ、梅干しや酢を使う和え物 | 冷蔵5日~ |
煮詰めて仕上げる佃煮など | 冷蔵1週間~ |
そして実際に作って、保存し、食べることが出来た期間の、約半分の期間を記載しています。この期間は、色が変わらない目安でもあります。
つまり、おひたしは10日間、酢の物や例のコールスローは10日~2週間、煮物は煮返す(再度火を入れる)ことで、私は3週間はOKでした。
しかし、このサイトに記載しているのは、安全上、食べることが出来た期間の、約半分~1/3の期間を記載しています。
こうすることで、多少保存期間が延びても、実際に作り置きされた方の体調が悪くなる、といったことを、出来るだけ避けるような設定としています。
でも、大前提として、「消毒」「余分な水気を切って調理」「急冷してから冷蔵保存」は、必ず行ってくださいね。
その他
あとは、次のような点は、いつも取り入れています。
・乾物で和え物やサラダを作る場合、戻した乾物は、出来る限りさっと火を通す(切干大根、ひじき、わかめなど)
・水気をよーく切る(おひたし用などの青菜、春雨、水に漬けた・下ゆでした・細かく刻んだ野菜など)
・温かいおかずを作り置き用にする際は、出来上がったらすぐに、シンクや一回り大きい桶などに鍋ごと浸けて、かき混ぜながら急冷する(食中毒防止)
・薄味に仕上げる(私が薄味好みというのもあるのですが、特に煮物や、漬け込むようなレシピは、2日も経つと辛すぎるものがあるためです)
・薄味でも、香辛料や酢、油は惜しみなく使う(食中毒防止)
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