作り置きに関する失敗あれこれ

コラム コツ・ポイント

作り置きに関する失敗あれこれ

作り置きに関する失敗あれこれ

今回は、作り置きに関する失敗あれこれをご紹介します。

Webサイトって、なんというか、本当に素敵ですよね。
成功、かつ、何枚も写真を撮った中から、自分が「これが一番良い」と思うものを厳選して公開すれば良いなんて、本当に素敵な媒体だと、心の底から思います。
なんていうんでしょう、私がまるで、完璧超人になったような感じがします。

私自身が読み返してみて、そう思うということは、このサイトをご覧になっている方は、「この人すげぇ」と、思ってらっしゃる方も、きっと少なくないのかもしれません。
実際、特に1週間の食事例や、冷蔵庫・冷凍庫の中身と収納などは、ネット、リアルとも、とても多くの反響をいただきました。本当に、ありがとうございました。

でもそれは、成功したもの、そして失敗したことを糧にした、今現在を公開しているに過ぎません。

こうなるまで、本当に様々な、数多くの失敗がありました。
そして、正直、今も、失敗することがありますよ……(ノ∀`)

今回は、こういった失敗のうち、自分への戒めも込めて、作り置きに関する失敗例をいくつかをご紹介したいと思います。
あくまで作り置きに関することですので、「砂糖と塩を間違えた」「酢と酒を間違えた」「焦がして再起不能の炭にした、ついでに鍋捨てた」といった、調理に関する失敗談※は、ここでは取り上げないことをご了承くださいませ。

※ 「そんなことしたんだ……」と、生温かい目で流していただけると幸いです。主婦を20余年やってると、いろいろございまして(ノ∀`)

人の振り見て何とやら。ぜひ、ご活用いただけると幸いです。

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冷まさないで保存容器に入れたら、容器が割れた

スイートチリソースとガラス瓶

以前、6~7年間ほど、毎週のように、スイートチリソースを作っていました。

ガラスびんって、清潔で、とても丈夫なイメージがあるのです。
また、特に、唐辛子と酢といった、一般的に殺菌効果があるといわれているものを材料にすると、「びんはきれいやし。酢や唐辛子は、それ自身が殺菌効果があると言われているし、まぁ、消毒しないで、熱いものをそのまま入れたら、殺菌効果もあるよね……」と、洗いたてのびんに、そのまま、出来立てのスイチリを流し込んだら、即、びんが割れました。

いやー、早かったですね。割れるのが。
熱いスイチリを注いだ、その途端、パーン、いや、パン!といきました。

また、勢い良く注いだことと、割れて動揺というか、ものすごく驚いたせいか、ついでになぜか鍋の分の熱いスイチリも太ももに直撃しました。
服の上から熱い温度のものが直撃すると、服の繊維がしっかり吸い込み、そしてこれは粘性がありますので、熱さが拡散されずに、冷めにくく、微妙に広範囲にシップのように広がり、かつ、しっかりと滞ります。

24時間診療の救急外科が近くにあって、本当に良かったです……。

もちろん、スイチリに罪はありません。
以来、ジャム、トマトソースなど、とろみのあるソースを作った際は、特に、しっかりよく冷ましてから、保存容器に詰めるようにしています。

小さい容器に移し替えたトラブルその1 移し替える容器を消毒しなかったら速攻で腐った

移し替え

作り置きの少なくなった残りの分を、小さい容器に移し替えることがあります。

その際に、やっちゃいました。
私が、それぞれのレシピで、保存容器はしっかり消毒してから使いましょう、と、しつこいほど述べているのは、これが原因の一つです。

冷蔵庫のスペース確保のため、作り置きの少なくなった残りの分を、小さい容器に移し替える際に、「まぁ、どうせあと2~3日で余裕で食べきれるやろし、量も少ないし」と、なぜかそんな理由で、キッチン棚に普通に保管しておいた小さめの容器に、そのまま、容器を消毒しないで移し替えたのです。もちろん、その後、すぐに冷蔵庫で保存しました。

その結果、翌日の晩には、まったく違う臭い───よく言えば、とてもかなり発酵した───、いえ、要はどう見ても腐敗以外の何でもない色と臭いと、そして粘り気のある、24時間前とは全く違った異質な物体となっていました。

今でこそ笑えますが、わざわざ移し替えたのは、「あとしばらく活用したい」という思いがあったからなのに、それが元で腐らせたのです。

ということは、翌日、しかも平日の晩ご飯にささっとリメイクして食卓に出して、それをさらに次の朝に弁当に詰めて……、と、それなりの活用プランがあったからこそ、わざわざ行った行為だったのに、すべて無駄になってしまったため、それらをリカバリする必要が出てきた、加えて、最初に作り置きをしたことが無駄になったことも含め、二度手間、三度手間がかかっている、ということなのです。

……もう自分しか責める相手がいない、しかも子供らからは腹減った合唱、翌日のプランも全部狂う、それどころか、わざわざ何か違うおかずを用意しないといけない。

仕事で疲れて帰って来た夜に、こんな目に遭った時は、もう目も当てられません。
消毒は、本当に大事です。

しっかり乾燥、しっかり消毒
特に作り置きの際は、キッチン、調理器具、そして保存容器は移し替えの際も、しっかりと消毒しましょう。私はアルコールで消毒しています。手軽、確実、時短、低コストと、アルコールは優秀です。

こちらは愛用のアルコール消毒剤です。100%食品に使える原料から作られているアルコール消毒スプレーですので、キッチンまわりはもちろん、食卓テーブルなどにも安心してガンガン使えます。
また、パソコンのキーボードなどを拭いたりするときにも重宝しています。

小さい容器に移し替えたトラブルその2 小さい容器に移し替えたら、すっかり忘れ去っていた

思い出して

移し替えで、もうひとつあります。それは、「忘れてしまった」ということです。

小さい容器に移し替え、ラベルを貼らず、何も考えず冷蔵庫の奥のほうに置いてしまい、さらに、新たに作った作り置きの容器にすっかり隠れてしまって、存在すら忘れて腐らせてしまった……ということがあります。

思い出すこともなく、たまたま見つけて、いつ作ったものなのかもわからない、元は何だったかもわからない物体と色になっているものを、おそるおそる取り出して、開ける→うわ臭っさ!!
ホラーです。

またそういうものに限って、微妙に材料費が高いものだったりします。
「割と高かったし、おいしかったので、大切に食べよう」とでも思っていたのかもしれませんね。おいしいなら、いらんことせずに、さっさと食べれば良かったんです。

マスキングテープ

作り置きには、マスキングテープを使用し、必ずラベルを貼るようになりました。
調理日と内容を記入し、そして古いものは、冷蔵庫の手前に収納する。徹底するようになってから、このような事故は無くなりました。

ソース、ドレッシングの作り過ぎ

ジャーがズラー

たとえば、この写真のような、インテリアカタログにあるような、ジャーがズラリと並んだ壮観なレイアウト。
以前、こういうのに憧れたことがありました。

ドレッシングとかソースとか、ふりかけ的なものって、常備すると、すごく便利なことに気付いたんです。
生野菜をそのまま適当に切ったものか、温野菜にドレッシング→おいしい!
具材のバリエーションで子供たちも大喜び!
ふりかけも多彩になると、子供たちも絶賛、何より、わざわざ買わなくて済む、お弁当も楽勝!

……と、ここまでは良かったのですが、それでつい、たくさんのバリエーションを作り過ぎてしまったんです。
玉ねぎドレッシング+トマト、+バジル、+にんじん、
にんじんドレッシング+粒入りマスタード、+チーズ、+オリーブオイルを替えて、
大根の葉のふりかけ+豚肉、+じゃこ、+のり、+大根葉に替えて小松菜

ちなみにジャーは高価なので、ジップロックだったのですが。それはもう、壮観でした。

でも、
ドレッシングやふりかけは、そんなに短期間で消費できません。

4日ほど経って、減りがあまりにも悪い、というか減るわけがないことに気付き。
小分けにして冷凍しながら、時々翌朝の顔がむくみつつ、ものすごく努力して、もう特に後半は、自分のみで消費しました。

それ以来、作り置きはおかずメインにして、ドレッシング・ソース・ふりかけは合計2~3品まで、と決めるようになりました。
具体例は、作り置きメニューをご参照くださいませ。

濃い味で煮込み過ぎ

ぶり大根

基本的に私は薄味好みなのですが、特に青魚の煮物は、しょうゆ、みりんをたっぷりと加え、今からすると、かなり濃い味で作っていました。

2日後くらいまでなら、確かにおいしいのですが、3日以上、毎日煮詰めると、さすがに濃すぎる味になってしまい、佃煮状態。
水で薄めようかなとも思いましたが、もう基本がドロドロの佃煮状態なので、あぁこれはキツいなと思いました。

今では、かなり薄味です。
しっかりと下ごしらえをすることで、薄味でも味が染み、3日目以降でも、とてもおいしくいただけるようにしています。

たとえば、ぶり大根は、そうですね。
作り置き向けに改良したものになっています。一般のレシピより、だいぶ調味料の量は少ないかもしれませんが、下ごしらえをしっかりとし、たっぷりと酒を加えて煮ることで、薄味でもおいしく、日が経って煮詰めてしまっても、おいしくいただくことが出来るレシビです。

でも、基本的に、作り置きは、水分が多いほどいたみやすいです。
上記例は、煮汁をあえて残して味を含ませ、煮返しても問題ないように調整していますが、煮物や佃煮など、炊いたり煮詰めたりするメニューは、汁気がほとんどなくなるまでしっかり炒め煮にしましょう。味付けは、このことを前提に調整すると良いです。

アレンジの失敗:マヨネーズベース×トマト×わかめ=NG

アレンジの失敗

こちら一見、おいしそうですが、とてもまずかったので、記念に撮ったものです。動揺してブレていますね。

マヨネーズベースのドレッシングに、トマトとわかめを加えると、何の化学反応が起こったのか不明ですが、鉄さびのような味になります。
もう本当に、食べるのに苦労しました。

これはもともと、トマト+アボカドを、わさび醤油とかつお節で和えて、いただく際にきざみのりを振り掛けるという、とても美味しいサラダだったのですが、残り少なくなった時、きざみのりが切れたので、同じ海草だからボリュームも増えておいしいかもと、わかめを加えたら、本当にマズく、非常に困りました。

アレンジの冒険は、やり過ぎに注意です。マヨネーズベース×トマト×わかめは、本当に合いません。

※トマト×わかめの名誉のために補足しますと、三杯酢やポン酢ベースのドレッシングとは、とてもよく合います。おろししょうがを加えると、さらにおいしいですよ。

保存:小麦粉で食中毒

小麦粉で食中毒

作り置きとは話がそれるのですが、食品保存という観点で。
昔、小麦粉で食中毒になったことがあり、5営業日ほど仕事を休みました。

夜食に、子供たちが寝静まったのをいいことに、お好み焼きを一人分作って食べたんです。
お好み焼きというより、キャベツと小麦粉と水を混ぜたもので、卵も肉も入れず、お焼きみたいなものを作って食べたのですが、

……翌日の昼過ぎから、まぁものすごい腹痛と吐き気に襲われ。
たまたま休日だから良かったものの、週明け以降、その週は全く仕事に出ることが出来ませんでした。

当時は、子供が寝静まってから勝手に一人で食べたからバチが当たってんや、とか本気で思ってましたが、病院に行き、小麦粉が原因の食中毒と判り、あぁ、間違っても子供らと一緒に食べなくて良かったと、心の底から思いました。

食中毒の原因は、小麦粉に含まれているたんぱく質が変質したのでは、とのことでした。
まぁ、封を開けてから2年近く、常温で、シンク下の棚に置いていたのが、間違いなくNGだったと思います。

「たんぱく質が変質」ということは、もうひとつの観点から、「虫害」です。
シバンムシ──「死番虫」──という、ものすごく小さい虫がいるのですが、こいつは粉が好きです。で、動きません。でも増えます。ですので感覚的には、本当に「湧(わ)く」のです。

粉が好き、と書きましたが、小麦粉や、そうめんなどの麺類、あとそうですね、口の中がモッサモサになるようなビスケット的なお菓子、あと粉唐辛子とか粉こしょうとか、ココアとか、粉になったスパイスとか、粉になった乾物とか、なんしか「粉」が大好きです。

で、黒いので、よく見ればわかるのですが、かなり小さいので、「あ、前に調理したときに、ごまとか入っちゃったかな」と思ってしまいがちです。思ってしまいがちなのは私だけかもしれませんが。
この、アカンたんぱく質=「害虫」を、ガッツリ食べちゃったのかもしれません。

余談ですが、その少し前に、同じ職場の方が、お好み焼き粉で食中毒になり、それをみんなで笑っていたことがあり、その直後にこのような食中毒になったので、もう、なんというか、心身ともにスゴいダメージを食らい、心の底から反省しました。

冷凍庫・下段その1の下部

それ以来、乾物や小麦粉は、大きなサイズは予定が無い限り、お得だからと購入せず、開封日を記入し、冷凍庫で保存して、なるべく早めに使い切るようにしています。

そろそろまとめます

まだまだあります。
鶏レバーをラップなしで電子レンジ加熱したら爆発したとか、漬物を漬け込み過ぎて辛くなったとか、解凍物の特価鶏肉を調理後に冷凍したらパッサパサ!とか、ラベルを貼らなかったときが2週続いた際に見た目勘違いして保存期間4日目安のものを2週持ち越したとか、いろいろあるのですが、それらよりもダメージのキツかったものを記載しました。

自分への戒めも込め、同じ過ちを繰り返さないように……

  • ソースを作った際は、特に、しっかりよくと冷ましてから、保存容器に詰める。
  • 保存容器は、移し替えの際もしっかりと消毒する。
  • 作り置きには、必ず調理日と内容を記入したラベルを貼り、古いものは、冷蔵庫の手前に収納する。
  • ドレッシング・ソース・ふりかけの作り過ぎに注意する。作り置きはおかずメインにして、ドレッシング・ソース・ふりかけは合計2品まで。
  • 作り置き向けの煮物は、基本は汁気がほとんどなくなるまでしっかり炒め煮にする。味付けは、このことを前提に調整する。
  • アレンジの冒険は、やり過ぎに注意。
  • 乾物や小麦粉は、開封日を記入し、冷凍庫で保存して、なるべく早めに使い切る。


以上、お粗末さまでした。
では、これからもよろしくお願いします。