関西風おでんの作り方。だし、味付け、具材の下ごしらえのコツなど

冷蔵5日

おでん
私の一番の大好物、それは、おでんです!
疲れて帰って来ても、味の染みたおでん、それにお酒があると、もうそれだけでリセット&充電完了です。

でも、子供の頃は、おでんが大嫌いでした。
大根は固くて臭く、こんにゃくは味がなく、卵もなんか臭いし、噛み切れず飲み込めない肉が入っていて、厚揚げはズルズルして箸で掴めない。なんとか食べることができたのは、味の抜けた竹輪だけ。おまけに、じゃがいもが溶けた煮汁は、味がないのにドロドロしていて、そのせいで肉じゃがまで嫌いになりました。肉じゃがは、とんだとばっちりですね。

大人になって、小料理屋でおでんを食べたら、それはもう、本当に本当に美味しくて。
おかみさんに、下ごしらえのコツを、ほんの少しだけ教えていただくことが出来ました。

それは、おでんはコトコトひたすら煮込むからおいしい……のではなく、しっかり下ごしらえをしてから、軽く火を通せばそれでおいしいのよ、というものでした。それは当時、まさに目からウロコでした。

その後、私も、主婦業を何年か重ね、下ごしらえをきちんとした、美味しいおでんを作ることが出来るようになりました。
今回は、そのレシピをご紹介します。少し時間と手間がかかりますが、とても美味しく仕上がりますよ。

レシピについて

オリジナルの関西風おでんレシピです。クックパッドにもまとめています。
Cpicon 美味しいコツいっぱい!関西風おでん by まゆ庵
写真は4~6人分です。

材料

【2~3人分】
大根 1/4本
卵 2~3個
じゃがいも 2~3個
こんにゃく 1枚
牛すじ肉 50~100g
■練り物
厚揚げ 1枚
焼きちくわ 1本
ごぼう天 2~3本
さつま揚げ、がんもどきなど 計2~3個
■だし
水 1000cc
昆布 10g
かつお節 20g
■調味料
薄口しょうゆ 70cc
酒 50cc
塩 小さじ1
■いただく際
練り辛子 お好みで
七味唐辛子 お好みで
柚子胡椒 お好みで
【4~6人分】
大根 1/2本
卵 4~6個
じゃがいも 4~6個
こんにゃく 2枚
牛すじ肉 150~200g
■練り物
厚揚げ 2枚
焼きちくわ 2本
ごぼう天 4~6本
さつま揚げ、がんもどきなど 計4~6個
■だし
水 1500cc
昆布 15g
かつお節 30g
■調味料
薄口しょうゆ 100cc
酒 70cc
塩 小さじ1と1/3
■いただく際
練り辛子 お好みで
七味唐辛子 お好みで
柚子胡椒 お好みで

具材 2~3人分 4~6人分
大根 1/4本 1/2本
2~3個 4~6個
じゃがいも 2~3個 4~6個
こんにゃく 1枚 2枚
牛すじ肉 50~100g 150~200g
■練り物
厚揚げ 1枚 2枚
焼きちくわ 1本 2本
ごぼう天 2~3本 4~6本
さつま揚げ、がんもどきなど 計2~3個 計4~6個
■だし
1000cc 1500cc
昆布 10g 15g
かつお節 20g 30g
■調味料
薄口しょうゆ 70cc 100cc
50cc 70cc
小さじ1 小さじ1と1/3
■いただく際
練り辛子 お好みで お好みで
七味唐辛子 お好みで お好みで
柚子胡椒 お好みで お好みで

作り方

手順がたくさんありますので、今回は、節目に分けてご説明します。
1. だしの仕込み
2. 牛すじ肉の下ごしらえ
3. 大根の下ごしらえ
4. 卵のゆで方
5. じゃがいもの下ごしらえ
6. こんにゃくの下ごしらえ
7. 練り物の下ごしらえ
8. だしの作り方
9. 煮込み

1. だしの仕込み

1 昆布は水に浸しますだしの仕込みをします。
昆布は、ぬれ布巾で拭いて表面の汚れを取ってから、だしの分量の水に浸しておきます。
あらかじめ水に浸しておくことで、より旨味を引き出すことができますよ。

2. 牛すじ肉の下ごしらえ

1 牛すじを切ります牛すじ肉を下ゆでします。大きめのひと口大に切っておきます。3切れずつ程度を竹串で刺しておくと食べやすいです。
2 牛すじ肉をゆでます牛すじ肉を圧力鍋に入れ、肉より3cmほどの高さまで被る位の水を注ぎ、高圧にセットして加熱します。圧力がかかったら15分加圧し、火を止め、自然放置で冷ましておきます。

圧が抜けても、ゆで汁にすじ肉を浸したまま冷ましておきましょう。ゆで汁から上げて冷ますと、パサついてしまいます。

普通の鍋でもゆでることができます。鍋にたっぷりの水を沸騰させ、牛すじ肉を入れ、ふたをして1時間ほどコトコト煮込みます。

3. 大根の下ごしらえ

1 大根の皮は厚めにむきます大根は3cm程度(人さし指+中指の太さ目安)に切ってから、厚めに皮をむきます。

大根を柔らかく炊く場合、せっかく柔らかく仕上げても、大根の皮のすぐそばにある筋が舌触りを悪くするので、皮は厚めにむいておきましょう。

2 皮は切干大根や浅漬けにします大根の皮は、漬物きんぴら根菜汁にするとおいしくいただけます。

また、切干大根にしてもおいしくいただけます。私は、大根の皮を細切りにし、キッチンペーパーをひいたバットなどの平らな容器に並べて、3日ほど天日干しにし、切干大根にしています。

3 大根は十文字に切り目を入れます皮をむいた大根は、深さ1cmほど十文字に切り込みを入れておきます。

このようにすることで、味の染み込みが良くなります。この手順を「隠し包丁」といいます。

4 大根をゆでます大根の下ゆでをします。鍋に大根を並べ、水をひたひたに注ぎます。この時、米のとぎ汁、もしくは、水+小さじ1のぬか、水+大さじ1の生米を加えてゆでると、大根のアクがよく取れ、臭みが抜けます。
5 竹串がスッと通るまでゆでます沸騰したら、大根がコトコト揺れる程度に火を弱め、そのまま竹串がスッと通るまでゆでます。
6 ゆでた大根は洗い、水にさらしますゆで上がった大根は、鍋ごと流しへ持っていき、流水をかけて水の色が透明になるまで水を入れ替え、透明になった水にさらして冷ましておきます。冷めたら、手でやさしく水から引き上げておきます。

下ゆでした大根はとても柔らかいですので、ざるで受けてザバーとゆで汁を切ると、大根が崩れてしまうことがあります。このように扱うことで、大根がくずれず、また、水に浸して冷ますことで、より大根のアクと臭みを抜くことができます。

4. 卵のゆで方

1 卵のとがっていないほうに画鋲やキリで穴をあけます卵をゆでます。まず、卵のとがっていないほうに画鋲やキリで浅く穴をあけます。穴をあけてからゆでることで、卵の殻が中の薄皮ごと、するりとむくことができますよ。
2 卵をゆでます鍋に卵を並べ、ひたひたに水を注ぎ、酢を少量(お湯1リットルに対し大さじ1・分量外)入れてゆで、ふたをして加熱します。よく沸騰したら火を止め、そのまま7分蒸らします。
3 急冷します卵がゆで上がったら、すぐに氷水にとって急冷し、3分間冷やします。

ゆで卵は、お湯に酢を少量入れてゆで、ゆで上がったらすぐに氷水に3分程度漬けておくと、とても簡単に殻をむくことができます。

4 殻をむき、水にさらします殻をむき、水にさらします。こうすることで、硫黄臭さが取れます。

5. じゃがいもの下ごしらえ

1 じゃがいもをゆでて、皮をむきますじゃがいもは、皮付きのままきれいに洗い、ゆでます。

鍋でゆでる場合は、たっぷりの水をはった鍋で、竹串がスッと通るまでゆでます。

電子レンジで蒸す場合は、ぬらしたキッチンペーパーにくるんでから、ラップでふんわりと包んで加熱します。600Wで2~3個なら4~5分、4~6個なら6~7分目安です。竹串を刺して、固いようでしたら30秒ずつ加熱しましょう。

ゆで上がったら、熱いうちに薄く皮をむいて冷ましておきます。乾いた布巾やキッチンペーパーで包むと、とてもむきやすいですよ。

2 お茶パックに入れます皮をむいたじゃがいもは、お茶パックに入れておくと、煮込んでも煮汁が汚れにくく、煮くずれも防止でき、1個ずつを簡単に取り出すことができます。

ただし、いただく際に、お茶パックを除ける必要がありますので、アツアツの際にそのような作業をするのは、若干面倒というリスクがあります。
お好みで、お試しくださいませ。

6. こんにゃくの下ごしらえ

1 こんにゃくに切り目を入れますこんにゃくは、両面に2~3mmほどの深さで、縦横に細かく切り目を入れます。
2 三角に切り、塩でよくもみます1枚を半分に切り、さらに半分ずつ三角に切ります。

こんにゃく1枚あたり塩小さじ1(分量外)でよくもみ、余分な水分や臭みを抜きます。

3 こんにゃくをゆでます鍋にお湯をわかし、こんにゃくを5分間(煮立ってから3分間)ほどゆでて、ざるにあけておきます。

7. 練り物の下ごしらえ

1 練り物の下ごしらえをします練り物は、食べやすい大きさに切りそろえ、熱湯に入れ、30秒ほど、再沸騰するまでゆでます。
2 ざるにあけます熱湯にくぐらせた練り物は、ざるにあけておきます。

8. だしの作り方

1 だし汁を作りますだし汁を作ります。手順1の昆布水を、弱めの中火でゆっくりと加熱します。10~15分で沸騰間際まで温度が上がる位の火加減がベストです。

鍋全体に気泡ができたら、もう沸騰するサインです。このタイミングで、昆布を取り出します。

2 かつお節を加えます昆布だしを加熱して沸騰させたら、弱火にし、お玉1杯の水(分量外)を加え、沸騰をおだやかにします。その後、かつお節を加え、5分ほど弱火で加熱し、ゆっくりと、かつおのだしを取ります。
3 かつお節をこします煮込み鍋にざるを受け、だし汁をゆっくり注ぎ、かつお節をこします。
4 昆布は細切りにし結びますだしがらの昆布は、具材としていただきます。昆布は細切りにし結んでおきます。

9. 煮込み

1 煮汁を煮立てますいよいよ煮込みます。だし汁に調味料の材料を加えて火にかけます。
2 味の染みにくいものから加えます沸騰したら、味の染みにくいものから加えます。まず、下ごしらえをしておいた練り物以外※の具材を加え、煮込みます。煮込む、というよりは、「ゆっくりと温める」イメージです。静かに温めましょう。グラグラと煮立てないようにしましょう。つゆが白濁して(にごって)しまいます。

3種類の方法で味を染み込ませることができますので、お好みの方法でどうぞ。
※ただし、厚揚げ、ちくわぶは、味が染み込みにくいですので、最初から煮込んでおきましょう。

  • その1:沸騰させない程度の弱火にかけて、30~40分ほど静かに温めます。
  • その2:沸騰したらすぐに火を止め、お鍋を新聞紙とバスタオルでぐるぐる巻いて5~6時間そのままにします。保温鍋を使うと良いかと思います。
  • その3:圧力鍋の場合は、低圧にセットし、圧がかかったらすぐに火を止めて、自然放置しましょう。
3 半日以上置きます冷めるときに味が染みますので、できれば、この状態で、半日以上(最低1時間以上)置きましょう。
4 ゆっくりと熱しますいただく際に温め直して、練り物を加え、15~20分程度火を通します。
圧力鍋で作る場合、練り物を加えてからは圧力をかけないようにしましょう。圧力で練り物が見事にぺったんこになります!

これで完成です。
お好みで、練り辛子、生姜醤油、七味唐辛子、柚子胡椒と共にいただきましょう。

作り置きのコツ

  • 煮込みの際、そして温め直しの際、グラグラと煮立てないようにしましょう。つゆが白濁して(にごって)しまいます。
  • 牛すじ肉の煮汁はすごく美味なので、捨てずに取っておいてスープやシチューなどに使えます。冷凍して1ヶ月保存可能ですので、牛乳パックなどに入れて保存しておきましょう。
  • 圧力鍋で煮込む場合、最大量は鍋の上から1/3までにしましょう。それ以上の量で煮込むと吹きこぼれて、事故の元になります。
  • 残っただし汁はとっておいて冷凍しておくと、次回も使えます。だし汁でのばして、薄口しょうゆと塩で適宜味付けして、ご活用くださいませ。
  • 作り置きとして保存する際は、朝晩1日2回、煮返しましょう。冷蔵庫で保存し、いただく分だけ温めたほうが懸命です。煮詰まってきたら、少し(30cc前後)水を足しながら煮返すと良いです。
アレンジのヒント

  • 練り物や素材から出る甘味で充分ですので、砂糖やみりんなどの甘味を加えていません。もし、少し物足りなく感じる場合は、ひと晩寝かせてみましょう。すぐにいただく場合は、砂糖、みりん小さじ1ずつ足してみましょう。
  • 牛すじ肉がなくても充分おいしいです(関東に引っ越してからは、安価での入手が困難です><)。手羽元、手羽先をサッと湯がいて臭みを取ったものを加えても、いいだしが出て、とてもおいしいですよ。
  • このレシピでは、たこを加えていませんが、もちろん加えてもおいしいです。たこの下ごしらえは、生の場合は塩もみをして、ゆでてから切り分けます。ゆでだこの場合は、切り分けてから、一度ゆでます。こうすることで、他の材料と一緒に煮込んでも、たこの色移りを防ぎます。
  • あっさりした味付けですので、煮汁は、にゅうめん、うどん、そば、雑炊のだし汁としても使えます。濃さは、かつおまたは昆布のだし汁で調整しましょう。
  • 煮汁は煮物のだし汁にも使えます。切干大根の煮物や、おからを炊くと、とてもおいしくいただけます。お好みでしょうゆ、砂糖で調整しましょう。
  • 定番ですが、煮汁は炊き込みご飯のだしとして使えます。普通のご飯を炊くのと同じ要領で、煮汁で炊き上げます。煮汁は完全に冷めてから使いましょう。その際、余った具材を細かく切って加えたり、大さじ1の乾燥ひじきや、きのこをほぐして加えると良いですね。
  • だしがらのかつお節は、冷凍しておき、ある程度の量が溜まったら、佃煮、ふりかけ、サラダの具として使うことができます。佃煮やふりかけは、フライパンで炒って乾燥させてから、酒、みりん、しょうゆで味付けをし、いりごまを散らします。サラダは、1~2回分のだしがらを、マヨネーズ、少量のしょうゆと合わせ、さっとゆでた白菜やひじきと和えると、とてもおいしくいただけます。
おすすめ食材、ツール
薄味の煮物を作る際は、塩が大事な決め手となります。私のお気に入りは、赤穂の天塩です。以前、スーパーで特価していたのでたまたま購入し、おにぎりや焼き魚に使ってみると、後味で甘み・旨味があり、それ以来ファンになり、煮物をはじめ、あらゆる料理に使っています。

会社員、料理家、リコーダー奏者、ランナーです。娘二人、孫一人のシングルです。詳しくはこちらからどうぞ。

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