今回は、豚汁のレシピをご紹介します。
子供の頃、豚汁がとても苦手でした。
脂っこく、味は濃くてクドい、もしくは、何かが足りずに野菜の固さと臭さが勝っている、何がおいしいのかわからない、謎の味噌汁でした。わかめでいいのに……と、出される度に思いました。
大人になって、初めてお店で食べた豚汁、本当においしかったです。こう、耳の下がじんわりと痛くなるようなおいしさで。
子どもたちも大喜びですね。
それから試行錯誤して、だしたっぷりにしたり、昆布を入れてみたり、豚肉を下ゆでしたり、やっぱり豚肉は炒めてみたり、ごま油を加えてみたり、酒を加えてみたり、仕上げにしょうゆを入れてみたり……、といろいろやってみました。
結局は、すごくシンプルになりました。だしは無し、調味料はみそだけです。
根菜の旨味&みそに含まれる豊富なグルタミン酸、そして豚肉のイノシン酸、この2つの旨味の相乗効果で、だしが無くても充分においしいです。むしろ、だしを使うと、旨味がうるさいといいますか、「飽きる味」になることもありました。
そして豚肉は、さっと湯通しするひと手間で、くどくならず、しかも安いお肉でもおいしくいただけます。
作り置いてもおいしくいただける、根菜たっぷり、野菜の旨味と、みその香りがしっかりと活きた、身も心も温まる、アツアツの豚汁、ぜひ、お試しくださいませ。
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レシピについて
全般を見直しました。調味料はみそだけです。また、具材のバリエーションを整理しました。ご参考になれば幸いです。
根菜は水から煮ることで、根菜のでんぷん質を壊すことなく、均一に火が通ります。みその味がしっかりと染み込みますよ。
根菜を煮ている間に、豚肉、油揚げ、ねぎの下ごしらえをしています。
2/3量のみそで根菜をしっかりと煮てから、仕上げに1/3量のみそを加えることで、控えめのみそでも、出来立てからおいしく仕上がります。
材料
2.8リットル鍋用(4~6人分) |
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※具材については、後述の「具材のバリエーション」もご参照くださいませ。 |
豚肉(バラ肉、赤身、切り落とし、こま切れなど。バラ肉は旨み+こってり、赤身・切り落とし・こま切れは旨み+あっさりとした味) 200g |
大根 1/3本 |
ごぼう 1本 |
にんじん 1/2本 |
長ねぎ 1本 |
れんこん(あれば) 100g |
里芋(あれば) 小4~6個 |
油揚げ 1枚 |
水 800cc~1000cc(鍋の具材がひたひたにつかるまで) |
■煮込み用調味料 |
みそ(2種類のみそを合わせると味に深みが出ます) 大さじ2 |
■仕上げ用調味料 |
みそ(2種類のみそを合わせると味に深みが出ます) 大さじ1~1+1/2 |
七味唐辛子(お好みで) 器によそってから、お好みの量を振りかける |
5.5リットル鍋用(8~12人分) |
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※具材については、後述の「具材のバリエーション」もご参照くださいませ。 |
豚肉(バラ肉、赤身、切り落とし、こま切れなど。バラ肉は旨み+こってり、赤身・切り落とし・こま切れは旨み+あっさりとした味) 400g |
大根 2/3本 |
ごぼう 2本 |
にんじん 1本 |
長ねぎ 2本 |
れんこん(あれば) 200g |
里芋(あれば) 小8~10個 |
油揚げ 2枚 |
水 1800cc~2000cc(鍋の具材がひたひたにつかるまで) |
■煮込み用調味料 |
みそ(2種類のみそを合わせると味に深みが出ます) 大さじ4 |
■仕上げ用調味料 |
みそ(2種類のみそを合わせると味に深みが出ます) 大さじ2~3 |
七味唐辛子(お好みで) 器によそってから、お好みの量を振りかける |
作り方
具材のバリエーション
豚汁は、いろいろな具材が合います。
上記の「材料」に記載した具材は、私が一番おいしいと思う組み合わせで、基本は豚肉、大根、ごぼう、にんじん、長ねぎ、油揚げがあればOKです。
里芋、れんこんは「あればさらにおいしい」というものですので、もし片付かず困っているものがあれば、ぜひ加えて、根菜一掃にお役立ていただけますと幸いです。
でも、もっと色々なアレンジが出来ます。
「あれ?こんにゃくがない」「さつまいも入れるとおいしいのに!」「きのこは?豆腐は?白菜は?」など、思っておられる方もいらっしゃるかと思います。
私が試しておいしくいただけた具材、そして、それぞれの具材についての補足をメモしておきます。ご参考になれば幸いです。
いも類(粘りのあるもの) |
里芋/長芋
里芋・長芋を加える場合は、皮をむき、厚さ1cm程度に切ります。長芋は太い場合は半月切りにしましょう。長芋は4~6人分で5cm長さ目安です。 長芋は、すりおろして、とろろにしたものを、お椀によそってからお好みの量をかけてもおいしいです。 |
いも類(粘りのないもの)・かぼちゃ |
さつまいも/じゃがいも/かぼちゃ
さつまいも、かぼちゃは皮ごと、じゃがいもは皮をむいて1cm厚さの半月切りにし、切ったら水にさらしましょう。 |
その他根菜 |
大根/かぶ/にんじん/れんこん
すべて皮ごとでOKです。 |
こんにゃく |
板こんにゃく
4~6人分で板こんにゃく1枚目安です。 ひと手間ですが、必ず塩もみ→熱湯でゆでて、あく抜きをしてから、調理しましょう。 私はこんにゃくが大好きですが、リクエストがない限り絶対に汁物にこんにゃくを入れません。上記のあく抜きをせず突っ込まれた臭くズルズルのこんにゃくが汁物に入っていたのを小さい頃に無理矢理食べさせられてから、もう、汁物のこんにゃくは二度とダメです。それくらい、小さい子どもにはこんにゃくの臭みは厳しいものやと痛感しています。加えてももちろんOKですが、ほんま、特に汁物や煮物のこんにゃくのあく抜きはしてください。。。 |
きのこ |
えのきだけ/ぶなしめじ/まいたけ/エリンギ/しいたけ/干ししいたけ
石づきを取り、3~4cm長さ程度に切って、手順13で加えます。 |
豆腐 |
もめん/焼き
4~6人分で1丁(300g)目安です。 |
その他の野菜 |
もやし/白菜/白玉団子
手順13で加えます。 |

- 根菜はぜひ、皮付きのまま使いましょう。根菜そのものの甘味のある良い出汁が出て、とてもおいしくいただけます。
- 根菜を冷たい水から煮ることで、均一に熱されます。熱湯にいきなり入れるとムラが出てしまうのです。根菜は冷たい水から煮ることで、旨味たっぷり、そして味がきちんと染みて仕上がります。
- 豚肉を湯通しすることで、豚肉の表面の余分な脂やたんぱく質を落としてアクを防ぎ、うまみや香りをぎゅっと閉じ込めます。また、豚肉は最後に加えることで、特に豚肉の香りと旨味が活きた味になり、アクまみれになることもありません。
- 煮込み用のみそと、仕上げ用のみそを分けるのは、煮込むと香りが飛ぶためです。まずは薄めの調味料でしっかりと煮込み、根菜がしっかり柔らかくなってから、仕上げ用のみそを加えることで、調味料が控え目でも、味が引き立ち、香り良く仕上がります。
- 作り置きとして保存する際は、冷蔵庫で保存し、いただく分だけ温めたほうが賢明です。室温が10度以下なら台所でも構いませんが、必ず朝晩1日2回、煮返しましょう。煮詰まってきたら、少し(30cc前後)水を足しながら煮返すと良いです。

- 根菜は、煮物をする際に取った皮、面取りや飾り切りをしたクズも、ぜひご活用くださいませ。おいしく仕上がりますよ。
- 針生姜を添えたり、うどんを入れても、とてもおいしく、体が温まりますよ。ぜひお試しくださいませ。
- 他レシピを参照する場合のご参考:みそはだいたいがグラム表記になっています。みそ大さじ1は18gですので、例えば「みそ40g」は、大さじ2強、でOKです。

愛用品です。みそに差して、くるっと回して抜き取るだけで、簡単に軽量ができます。計量は2つあり、大さじ1、大さじ2を確実に計ることができ、そのまま溶くことが出来るので、とても便利です。
みそだけでなく、練りごまやコチジャンなどの粘性の強い調味料を計る際や、合わせ調味料を混ぜる際にも大活躍しています。