冷蔵10日/冷凍2か月
今日は、棒だらの煮付けのレシピをご紹介します。
私は関西人ですが、東北地方の料理も大好きです。その中の一つが、棒だらの煮付けです。旨味と滋味あふれる、とても贅沢な海の幸の一品、おせち料理には必ず詰めています。
調味料は控えめですが、しっかりと下ゆでをし、そして煮詰めることで、旨味の活きた、しっかりとした味付けに仕上がります。そしてこの甘辛さが、やみつきになります。
旨味たっぷりの甘じょっぱさが、ご飯のお供にはもちろん、絶品の酒の肴としていただけますので、普段使いのお惣菜としてもおすすめします。
レシピについて
棒だらを一昼夜かけて戻し、番茶で下ゆでし、そして酒とだしで下ゆでしてから、最後に甘辛く煮付けます。
以前よりご紹介しているレシピを改めて整理しました。鍋またはフライパン、圧力鍋、それぞれの炊き方をご紹介します。
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材料
4~5人分
- 棒だら(乾燥) 200g
- しょうが 3~4cm角1片
- 煮干し※ 5g
- だし昆布 10cm角1枚
- 酒 100ml
- ■棒だらの下ごしらえ用
- 番茶(緑茶、ほうじ茶など、緑茶が入っているもの) 大さじ1
- ■合わせ調味料
- 砂糖 小さじ2
- みりん 大さじ2(30ml)
- しょうゆ 大さじ2(30ml)
※煮干しはそのまま使用して構いませんが、頭を取り、身を開いて中のワタを取り除いて使用すると、雑味が抑えられるため、よりすっきりとした仕上がりになります。
6~7人分
- 棒だら(乾燥) 300g
- しょうが 3~4cm角1+1/2片
- 煮干し※ 8g
- だし昆布 10cm角1+1/2枚
- 酒 150ml
- ■棒だらの下ごしらえ用
- 番茶(緑茶、ほうじ茶など、緑茶が入っているもの) 大さじ1+1/2
- ■合わせ調味料
- 砂糖 大さじ1
- みりん 大さじ3(45ml)
- しょうゆ 大さじ3(45ml)
※煮干しはそのまま使用して構いませんが、頭を取り、身を開いて中のワタを取り除いて使用すると、雑味が抑えられるため、よりすっきりとした仕上がりになります。
作り方
step
1棒だらを戻します。大きめの容器に入れ、たっぷりと浸かるくらいの水に漬けて、冷蔵庫に入れて、1日~2日かけて戻します。途中、2~3回ほど水を替えましょう。
棒だらは、たっぷりの水に漬けて戻しましょう。意外とふくらみます。
もし、大きな長い棒だらを使う場合は、4~5日ほどかかります。1日2回ほど水を替えて、気長に戻しましょう。
step
2鍋に手順1の棒だら、お茶パックに入れた番茶を入れ、かぶる程度の水を入れて強火にかけます。沸騰したら弱火にし、ふたを外して2~3分ほど煮て、番茶を取り除き、ざるにあげます。
番茶でゆでることで、特有の臭みとアクを取り除きます。番茶は、お茶の葉をお茶パックに入れて封をしてからゆでると、お茶の葉が棒だらに付かず、とても扱いやすいです。
番茶は急須で用意しても構いません。また、番茶を沸騰させてから、棒だらを加えても構いません。
step
3しょうがは皮ごと薄切りにします。
しょうがは皮ごと使いますので、よく洗います。
step
4鍋かフライパンに、手順2の棒だら、手順3のしょうが、煮干し、昆布、酒を入れ、その上から棒だらがかぶるくらいの水を注ぎ、ふたをして火にかけます。
しょうがと酒で臭みを飛ばし、煮干しと昆布で旨味を加えます。みりん、しょうゆは、ここで加えると硬く仕上がりがちのため、このタイミングでは加えず、後で加えます。
しょうが、煮干し、昆布は、そのまま加えてもよいですし、お茶パックに入れて後で取り除けるようにしておくと、すっきりと仕上がります。
【鍋またはフライパンで炊く場合】沸騰したら少しふたをずらして、弱火で2時間ほど煮込みます。
【圧力鍋で炊く場合】圧力鍋を高圧に設定して加熱し、圧力がかかったら、おもりが揺れる程度に火を弱め、15分間加圧し、火を止め、圧力が抜けるまで、自然に放置します。
step
5合わせ調味料を加えて煮込みます。
もし煮汁が少なくなっていたら、棒だらが1/2程度まで浸かる程度に水を足しましょう。
【鍋またはフライパンで炊く場合】沸騰したら少しふたをずらして、煮汁が半量になるまで、弱火で30~40分ほど煮込みます。
【圧力鍋で炊く場合】高圧に設定して加熱し、圧力がかかったら、おもりが揺れる程度に火を弱め、1分間加圧し、火を止め、圧力が抜けるまで放置します。
step
6煮汁が1/2~1/4程度──ヘラで混ぜると鍋肌が出て、煮汁がトロッとする程度まで、ゆっくりと焦がさないように煮詰めたら、火を止めます。
棒だらが崩れないよう、やさしくかき混ぜるようにしましょう。仕上がりは、箸で切れます。
「まだ調味料のかさがある」ように見えても、沸騰状態は、調味料が多く見えてしまいますので、沸騰した状態で「なんとなく半分」になったら、火を止めてみて確認すると失敗がありません。意外と少なくなっています。煮汁がある程度少なくなった頃に、全体をざっと炒り付けるように、水分を飛ばしながら数回かき混ぜると良いです。少ない調味料でも、しっかりと味が絡みます。
step
7保存の際は、
粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
出来立てよりも、半日以上ねかせたほうが、より味がなじんで、おいしくいただけます。
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作り置きのコツ・ポイント
- 棒だらは、戻すだけで、一見とてもいい感じなので、そのまま調理したくなるんですが、意外に臭みが残ったり、仕上がりが妙に固くなることがあります。ひと手間かかるのですが、番茶で2~3分ほどゆで、酒とだしとしょうがでしっかり煮てから味付けをすることで、とてもすっきり、あっさり、でもしっかりと旨味のある仕上がりになります。
- 棒だらは、たっぷりの水に漬けて戻しましょう。意外とふくらみます。
- 最後に合わせ調味料を加えて煮る際は、焦がさないように、弱火で煮詰めましょう。「まだ調味料のかさがある」と思っても、火を止めるとかなり少なくなっていますので、1/2くらいになったら注意しましょう。
- 出来立てよりも、半日以上ねかせたほうが、より味がなじんで、美味しくいただけます。煮汁に浸して冷ますことで、少ない調味料で、くどくなく、しっかりとした味に仕上がります。
- 保存の際は、充分に消毒した容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
アレンジのヒント
- 箸で細かく崩すか切って、混ぜご飯に/温かい番茶をかけて、お茶漬けに/ちらし寿司の具材に/おにぎりの芯に。
- サラダ:「棒だら+マヨ+青菜」です。水菜や大根、豆苗などにまぶしてマヨネーズを糸状にかけます。
- 玉子焼きの具材にも。
おすすめ食材、ツール
この棒だらを毎年買い続けて、お正月以外にも、何度かついつい買ってしまったことがあり、もう10回以上はお世話になっています。
たった1晩で「うわっ!でかっ!」というくらいに簡単に戻り、とても味が染みやすく、美味しく仕上がります。
しょうゆはここ2年ほどで、「ヤマサ醤油 鮮度生活 特選丸大豆しょうゆ」に落ち着きました。使い終わりまでずっとしょうゆの色が、おろしたての淡く赤い色、旨味と香りを保つのが、とてもうれしいです。
みりんは、タカラの本みりんを愛用しています。スーパーで安価に入手できて、まろやかな甘味や照りが付くので、ずーっと使用しています。
料理酒はタカラ「料理のための清酒」を愛用、1.8リットルパックで購入しています。塩分が含まれていないこと、また、飲むお酒では抑えられている雑味の中に含まれている、調理には有効な旨味成分を引き出すよう、独自の酵母で造られた清酒ですので、味のバランスが崩れず、ふんわり、まろやかに仕上がります。
料理に使う酒は、ぜひ、アルコール入り、食塩無添加の酒を使いましょう。
酒は、材料の臭みを消したり、材料を柔らかくしたり、さっぱりとした甘味を付けたり、野菜の煮物にコクを付けたりと、その役割はとても大きいです。
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