にしんの昆布巻き

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にしんの昆布巻き

にしんの昆布巻きは、身欠きにしんを、昆布で巻いて煮付けた、とても贅沢な一品です。

佃煮よりもかなりあっさりとした仕上がりですので、ぱくぱくお箸が進みます。

レシピについて


本乾身欠きにしんを一晩かけて戻し、昆布で巻いて、かんぴょうで止めて、炊き上げます。
鍋またはフライパン、圧力鍋、それぞれの炊き方をご紹介します。

📅保存期間:冷蔵1週間冷凍1か月
⏱調理時間:1時間以上




  • 身欠きにしん(本乾) 4~5本
  • 日高昆布 50~60g(5cm幅×35cm長さ×4~5枚目安)
  • かんぴょう 20g
  • ■身欠きにしんの下ごしらえ用
  • 米のとぎ汁 600ml程度
  • (または) 水600ml程度+米 または米ぬか 大さじ1
  • 番茶(緑茶、ほうじ茶など、緑茶が入っているもの) 大さじ1
  • ■かんぴょうの下ごしらえ用
  • 塩 小さじ1
  • ■合わせ調味料
  • 酒 150ml
  • 砂糖 小さじ2
  • 酢※ 大さじ1(15ml)
  • みりん 大さじ2(30ml)
  • しょうゆ 大さじ2(30ml)
  • 日高昆布の戻し汁 250~300ml程度

※酢は、にしんを柔らかく煮るために入れています。煮付けた後に酸味は残りません。また、仕上がりにコクが加わります。


  • 身欠きにしん(本乾) 6~7本
  • 日高昆布 75~90g(5cm幅×35cm長さ×6~7枚目安)
  • かんぴょう 30g
  • ■身欠きにしんの下ごしらえ用
  • 米のとぎ汁 900ml程度
  • (または) 水900ml+米ぬか大さじ2程度
  • 番茶(緑茶、ほうじ茶など、緑茶が入っているもの) 大さじ1+1/2
  • ■かんぴょうの下ごしらえ用
  • 塩 小さじ1+1/2
  • ■合わせ調味料
  • 酒 220ml
  • 砂糖 大さじ1
  • 酢 大さじ1+1/2(23ml)
  • みりん 大さじ3(45ml)
  • しょうゆ 大さじ3(45ml)
  • 日高昆布の戻し汁 350~400ml程度

※酢は、にしんを柔らかく煮るために入れています。煮付けた後に酸味は残りません。また、仕上がりにコクが加わります。


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作り方

step
1
身欠きにしんを戻します。幅広の保存容器に、にしんを並べ、かぶる程度の米のとぎ汁、または、水に米または米ぬかを加えたものを注ぎ入れ、冷蔵庫で1日(24時間)置いて戻します。

にしんには脂がかなり含まれており、身欠きにしんとして乾燥する間に脂の酸化が進み、特有の渋みや臭みの原因の一つとなります。身欠きにしんを戻すと脂がたくさん出るのはそのためです。米や米ぬかにはリパーゼという脂肪分解酵素が含まれており、酸化した脂質を取り除く力があるため、にしんを戻す際には米のとぎ汁を使用します。

にしんによっては、ものすごい量の脂が浮き出てギトギトになりますので、もしあれば、脂を洗い流しやすいホウロウの容器を使うことをおすすめします。

にしんが容器より大きい場合は、写真のように、中央で折って入れるとよいです。

この状態で3日間保存することが出来ます。乾物を使ったおかずを柔らかく仕上げるコツは、戻す際にしっかりと中まで戻すことです。もし、柔らかく煮ることが出来るのか不安という場合は、2~3日ほど置くことで、確実に柔らかく仕上がります。

にしんにしん
にしんにしん

step
2
鍋に手順1のにしん、お茶パックに入れた番茶を入れ、かぶる程度の水を入れて強火にかけます。沸騰したら弱火にし、ふたを外して2~3分ほど煮て、番茶を取り除き、ざるにあげます。

にしんの漬け汁は使いませんので捨てます。

番茶でゆでることで、特有の臭みと脂を取り除きます。番茶は、お茶の葉をお茶パックに入れて封をしてからゆでると、お茶の葉がにしんに付かず、とても扱いやすいです。

番茶は急須で用意しても構いません。また、番茶を沸騰させてから、にしんを加えても構いません。

にしんにしん
にしんにしん
にしんにしん

step
3
昆布は、並べて充分にかぶるくらいの水に20分ほど漬けて、水気を切っておきます。昆布の戻し汁は、あとで使いますので、捨てずに置いておきましょう。

昆布昆布
昆布昆布

step
4
かんぴょうは水でぬらし、分量の塩でよくもんで、水を入れて、もみながら洗います。水がきれいになったら、かんぴょうをきれいな水に10分ほどつけて、18~20cm程度(包丁の刃の長さ目安)の長さに切ります。

「水を注いで、もんで、捨てる」を、水がきれいになるまで、何回か繰り返します。

幅が広すぎるかんぴょうは、半分の幅の細さに切りそろえておきましょう。

かんぴょうの扱いに慣れていない方や、結ぶのが苦手な方は、少し長め、包丁の長さ程度に切るほうが扱いやすいです。長さが余ったら、仕上がってからキッチンバサミで切って整えればよいです。

かんぴょうかんぴょう
かんぴょうかんぴょう
かんぴょうかんぴょう
かんぴょうかんぴょう

step
5
手順2のにしんを切ります。硬いエラを切り落としてから、戻した昆布の幅程度の長さに切ります。

にしんにしん

step
6
巻きます。戻した昆布、切ったにしん、かんぴょう、まな板を並べます。

まな板は縦向きにして、キッチンペーパーを敷いておくと、すべりやすい昆布が安定して扱いやすいです。

にしん

step
7
昆布の手前に、にしん2~3切れを置いて巻きます。

細いものなら3切れ、太いものなら2切れくらいが、昆布の割り当て的にも、良い感じです。

昆布が短い・細い場合は、2枚をあてがうようにして敷いて巻くと良いです。1枚でないとダメというルールはありません。

にしんにしん

step
8
爪楊枝で止めてから、その横にかんぴょうをゆるめに巻いて、結び目をしっかりとくくります。

ぬるぬる&つるんつるんの昆布で、ギトギトのにしんを巻きますので、慣れないうちは、イライラするくらいに巻きにくいです。えいっと巻いて、真ん中に爪楊枝を刺してから、その横にかんぴょうを巻いて結ぶと、やりやすいです。

かんぴょうは、少しだけゆるめに巻いて、結び目をしっかりとくくるのがコツです。煮付けると、昆布がふくらむためです。

出来上がったら、ひと口大に包丁で切りますので、かんぴょうは2本以上使うとよいです。昆布が割と細いものなら、かんぴょう1本で結んでも構いません。しっかり煮付けると、あとで切っても、ある程度形を保っています。

昆布巻き昆布巻き
昆布巻き昆布巻き

step
9
鍋に、手順8の昆布巻きと、合わせ調味料のうち、酒、砂糖、酢を加えてから、昆布巻きがかぶるくらいの分量の昆布の戻し汁を注ぎ、ふたをして火にかけます。

みりん、しょうゆは、ここで加えると硬く仕上がりがちになるため、このタイミングでは加えず、後で加えます。

【鍋またはフライパンで炊く場合】沸騰したらアクを取り、少しずらした状態でふたをし、昆布が柔らかくなるまで、弱火で20~30分ほど加熱します。

【圧力鍋で炊く場合】圧力鍋を高圧に設定して加熱し、圧力がかかったら、おもりが揺れる程度に火を弱め、1分間加圧して火を止めて、圧力が抜けるまで、自然に放置します。

昆布巻き昆布巻き
昆布巻き昆布巻き

step
10
みりん、しょうゆを加え、煮汁が半量になるまで15~20分ほど煮詰め、そのまま冷まします。圧力鍋をお使いの場合は、圧力はかけずに煮詰めます。

もし煮汁が減っていたら、昆布巻きが1/2程度まで浸かる程度に、昆布の戻し汁または水を足しましょう。

煮付けたら、煮汁に漬けて冷ますことで、味がしみ込み、調味料控えめでも、くどくなくしっかりとした味に仕上がります。

昆布巻き昆布巻き

step
11
保存の際は、

粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。

出来立てよりも、半日以上ねかせたほうが、より味がなじんで、おいしくいただけます。

保存します。

step
12
いただく際は、ひと口大に切ってから盛り付けます。

かんぴょうが長すぎて余っている場合は、キッチンバサミで切って整えるとよいです。

出来上がり

作り置きのコツ・ポイント

  • 乾物を使ったおかずを柔らかく仕上げるコツは、戻す際にしっかりと中まで戻すことです。もし、にしんを柔らかく煮ることが出来るのか不安という場合は、2~3日ほど置くことで、確実に柔らかく仕上がります。
  • にしんを番茶でゆでることで、特有の臭みと脂を取り除きます。
  • かんぴょうは、キツキツではなく、少しだけゆるめに巻いて、結び目をしっかりとくくるのがコツです。昆布がふくらんでキツキツになるのを防ぎます。
  • 煮汁に漬けて冷ますことで、味がしみ込んで、調味料控えめの、くどくなくしっかりとした味に仕上がります。
  • 保存の際は、粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。

アレンジのヒント

  • ハレの日用に、身欠きにしんを巻いていますが、昆布だけでも、また、鮭、鶏ひき肉、豚薄切り肉を巻いても、とてもおいしくいただけます。
  • いただく際にかけておいしい具材:一味・七味唐辛子/しょうが千切り/実山椒(佃煮でも)
  • 細かく刻んで:ちらし寿司や、混ぜご飯の具材、おにぎりの芯にも。/鶏ひき肉と合わせて、つくねにしても。/卵と混ぜて、卵焼きの具材にしても。

ひとこと

にしんの昆布巻き

今日は、にしんの昆布巻きのレシピをご紹介しました。

にしんのイノシン酸と、昆布のグルタミン酸、旨味成分の相乗効果で、おいしくないわけがないのです。

私は毎年、年末にたっぷりと作り、お正月が終わっても、最初の仕事始めの週は、お正月の余韻として長々といただいています。

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愛用品のキッチンバサミです。皮やスジ付き、調理済みの肉、骨付きの魚、ヌルヌルのイカも、皮ごと滑ることなくスパッと切れます。カーブがあるので、まな板、バットやお皿に乗っているままの食材も切りやすく、また、野菜などはこれでスパスパ切っています。錆びないのも嬉しいですね。使い方のコツは、大きく刃を開いて一気に切ることです。面白いように切れます。紙を切ったり、刃先だけで切るのは不得意ですので、完全に調理用専用バサミとして使用しています。


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料理に使う酒は、ぜひ、アルコール入り、食塩無添加の酒を使いましょう。
酒は、材料の臭みを消したり、材料を柔らかくしたり、さっぱりとした甘味を付けたり、野菜の煮物にコクを付けたりと、その役割はとても大きいです。