冷蔵5日/冷凍1か月
今日は、鶏レバーの佃煮のレシピをご紹介します。
下ゆでなしで手軽に作る鶏レバーの佃煮です。調味料は1:1:1の簡単配合で、こってり甘辛く仕上げます。
水は使わず、たっぷりの酒とみりんを使って蒸し煮にすることで、下ゆでなしでもおいしく仕上がります。
もうあと一品の副菜に、お弁当のおかずに、おつまみに、ぜひご活用くださいませ。
レシピについて
ひと口大に切った鶏レバーを、しょうがと調味料で煮て出来上がりです。
鶏レバーの下ごしらえあり(塩水で洗う)のレシピは、こちらをご参照くださいませ。
スポンサーリンク
材料
4~6人分
- 鶏レバー 400g
- しょうが 3~4cm角×1片
- ■合わせ調味料
- 酒 50ml
- しょうゆ 50ml
- みりん 50ml
8~12人分
- 鶏レバー 800g
- しょうが 5~6cm角×1片
- ■合わせ調味料
- 酒 100ml
- しょうゆ 100ml
- みりん 100ml
作り方
step
1しょうがは洗い、皮ごと千切りにして、フライパンに合わせ調味料の材料とともに入れておきます。
しょうがは皮ごと使いますので、よく洗います。
千切りスライサーを使うと、簡単にラクに千切りに出来ます。
火はまだつけません。
step
2レバーは水洗いしてキッチンペーパーで水気を拭き、レバーとハツを切り分け、レバーは中央で2つに切ってから、ひと口大に切ります。
キッチンバサミを使うと扱いやすいです。
黒い血の塊があれば、臭みの元ですので取り除いておきましょう。
step
3手順1のフライパンに加え、ふたをして、強めの中火にかけます。
step
4沸騰したら、火を弱めて中火にし、20分ほど煮ます。途中1回かき混ぜるとよいです。
ずっとかき混ぜる必要はありません。かえって火の通りが悪くなってしまいます。洗い物でもしておきましょう。鶏肉に付着していたカンピロバクターが飛散していますので、手順7を参照し、しっかりと洗浄し消毒しておくとよいです。
step
5煮汁が少なくなり、沸騰の泡立ちが大きくなったら、全体をかき混ぜながら、レバーに煮汁を絡めます。全体に照りが出たら、火を止めます。
step
6保存の際は、
粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。
step
7調理場は、鶏肉に付着していたカンピロバクターが飛散しています。食中毒を防ぐため、シンク、まな板、調理器具はしっかりと洗浄し消毒しましょう。
シンクに飛び散ったり、まな板や調理器具に付着していますので、しっかりと洗い、消毒しましょう。消毒は熱湯を回しかけるか、手軽で確実なアルコール消毒がおすすめです。
レバーの摂取量について
レバーの摂り過ぎには注意しましょう。
■なぜよくないか
レバーに含まれる栄養素の一つ、ビタミンA(レチノール)の過剰摂取を引き起こすためです。
ビタミンAは、過剰に摂取すると、次のような中毒症状が発生します。
- 短期間の摂取:吐き気・頭痛・脳脊髄液の上昇・めまい・目のかすみ・筋肉協調運動障害
- 長期間の摂取:中枢神経系への影響・肝臓の異常・骨や皮膚の変化
また、子供がビタミンAを過剰摂取すると、頭蓋内や骨格の異常といった症状が現れます。
なお、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2020年版の報告によりますと、ビタミンAの推奨量は、成人男性は850〜900 µgRAE/日、成人女性は650〜700 µgRAE/日、1〜5歳の子供は200 µgRAE/日となっています。また、過剰摂取による健康障害が起こる可能性がある最少量は、 成人では13,500μgRE/日、幼児では600μgRE/日です。
また、妊婦がビタミンAを過剰摂取すると、胎児に奇形を起こす可能性が高くなると報告されており、妊婦の健康障害や胎児奇形を起こすことのない最大限の量は4,500μgRE/日と報告されています。
鶏レバー100gあたりのビタミンA含有量は14,000μgREです。ちなみに焼き鳥1串分の約30gで4,200μgREですので、鶏もつ煮を毎日ガンガン食べていると、あっという間に過剰摂取となってしまいます。
肌や目に良いビタミンAがたくさん含まれた鶏レバーですが、妊婦の方は控える、小さいお子さんは、多くても週1程度に1食、小鉢に少し程度にとどめておくのが懸命だと思います。
■何からどうやってビタミンAを摂取すればよいか
ビタミンAの摂取方法は、大きく2つあります。
主に動物性食品に含まれている脂溶性ビタミンの1つであるレチノール、そしてもう1つは、植物性食品に含まれている赤や黄色の色素であるカロテノイドです。
脂溶性ビタミンは、過剰に摂取した場合、排泄されず、そのまま蓄積されるので、先述のような中毒を起こしたりします。
カロテノイドは、中でもβ-カロテンが有名ですね。必要な分だけレチノールに変換され、余分に摂取した分は、体がビタミンAを必要としない時には、ビタミンAには変換されず、そのまま主に脂肪細胞に貯蔵されるか、排泄されます。
■そもそもビタミンAは摂取できているのか
先述の通りビタミンAの推奨量は、男性は850〜900μgRE/日、女性は650~700μgRE/日です。しかし、令和元年の厚生労働省 国民健康・栄養調査によりますと、男性は平均552μgRE/日、女性は平均518μgRE/日摂取していると報告されており、国民の平均摂取量は推奨量を下回っています。しかも、特に女性の15歳~49歳までは400台と、500μgRE/日に満たない数字となっており、推奨量の7割も摂取できていません。
ビタミンAは正常な視覚、免疫、そして生殖に不可欠です。また、皮膚や粘膜の健康、正常な細胞分化などに活躍する大切な栄養素ですので、不足すると、肌がカサカサ、代謝が悪くなる、暗いところで目が見えない、といった症状を引き起こしてしまいます。
ビタミンAは積極的に摂取しましょう。動物性だけではなく、植物性のビタミンAとバランス良く摂ることが大切です。食品には、もちろんビタミンAだけではなく、体に必要な大切な栄養素が含まれていること、これらをバランスよく摂ることで、初めて体調をきちんと整えることができます。
忙しい毎日の中でも、できるだけいろいろな食物をバランスよく摂取することを心がけるのが、健康を保ちながら、忙しい毎日を元気に乗り越えるコツだと思います。
【参考】
・厚生労働省:「日本人の食事摂取基準」(2020年版)(PDF)
・国民健康・栄養調査|厚生労働省
・ファクトシート「ビタミンAの過剰摂取による影響」内閣府 食品安全委員会(PDF)
スポンサーリンク
作り置きのコツ・ポイント
- いただく際、電子レンジで温める時は、必ずラップをして温めましょう。爆発します。レバーは表面が薄い膜で覆われているため、レンジ加熱された中身の水蒸気が膜から逃げることができず、パンパンになって爆発する、という理由です。できれば小鍋やフッ素加工のフライパンなどで温めるのが賢明です。
- レバーは傷みやすく、また、新鮮であるほど臭みが少なくおいしく仕上がりますので、買って来たらできるだけ早く調理しましょう。
- 保存の際は、粗熱を取ってから、充分に消毒した容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
アレンジのヒント
- 一緒に煮ておいしい具材:うずら卵/にんにく
- いただく際、添えておいしい香味野菜・香辛料:しょうが千切り/一味唐辛子/ねぎ小口切り/マヨネーズ
- つぶしてレバーペーストにしても。
おすすめ食材、ツール
愛用品です。きゅうり、にんじん、しょうがなどの千切りが、即効で美しく出来るスライサーです。セラミック製ですので、錆びずに、まるごと漂白消毒できるのでありがたいです。
しょうゆはここ2年ほどで、「ヤマサ醤油 鮮度生活 特選丸大豆しょうゆ」に落ち着きました。使い終わりまでずっとしょうゆの色が、おろしたての淡く赤い色、旨味と香りを保つのが、とてもうれしいです。
みりんは、タカラの本みりんを愛用しています。スーパーで安価に入手できて、まろやかな甘味や照りが付くので、ずーっと使用しています。
料理酒はタカラ「料理のための清酒」を愛用、1.8リットルパックで購入しています。塩分が含まれていないこと、また、飲むお酒では抑えられている雑味の中に含まれている、調理には有効な旨味成分を引き出すよう、独自の酵母で造られた清酒ですので、味のバランスが崩れず、ふんわり、まろやかに仕上がります。
料理に使う酒は、ぜひ、アルコール入り、食塩無添加の酒を使いましょう。
酒は、材料の臭みを消したり、材料を柔らかくしたり、さっぱりとした甘味を付けたり、野菜の煮物にコクを付けたりと、その役割はとても大きいです。
鶏肉のレシピはこちらもどうぞ
-
鶏のから揚げ
2023/5/5
今日は、鶏のから揚げのレシピをご紹介します。 カリッとした衣とジューシーな鶏肉を存分に味わえる、鶏肉のから揚げです。 片 ...
-
なすと鶏もも肉の生姜焼き
2022/5/11
今日は、なすと鶏もも肉を使った、メインおかずのレシピをご紹介します。 香ばしくとろとろのなすと、こんがり焼けた鶏もも肉に ...
-
小松菜と鶏むね肉の甘辛炒め
2022/6/2
今日は、小松菜と鶏むね肉を使ったレシピをご紹介します。 やわらか鶏むね肉と、たっぷりの小松菜に、風味豊かな甘辛ダレがトロ ...
-
ごぼうと鶏むね肉の胡麻照り煮
2022/4/17
今日は、ごぼうと鶏むね肉を使ったレシピをご紹介します。 ごぼうと柔らか鶏むね肉に、やさしい甘さのまろやかな甘辛味と、胡麻 ...
-
鶏むね肉のガーリック醤油マヨ焼き
2022/3/11
今日は、鶏むね肉のレシピをご紹介します。 こんがりふわっと柔らかい鶏むね肉に、食欲をそそるガーリック醤油ダレをトロッと絡 ...