冷蔵4日/冷凍1か月
今日は、フライドポテトのレシピをご紹介します。
じゃがいもを切って、生のまま調味料をつけて、冷たい状態の油から揚げます。
冷凍保存は、調味料をつけた段階でも、出来上がりでも、どちらでも可能です。調味料をつけた時点で冷凍してから仕上げると、よりおいしく仕上がります。カラッとザクッとした歯ざわり、中はホクホクに仕上がります。
ザクッとした、食べごたえのある食感です。塩こしょうのシンプルな味付けですので、お好みでケチャップなどを添えたり、調味料にガーリックパウダーやコンソメなどを加えてもおいしく仕上がります。
付け合せにはもちろん、おつまみや、お弁当のおかずにもどうぞ。
レシピについて
じゃがいもをくし形に切って、調味料をまぶしつけてから、冷たい状態の油で揚げます。
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材料
4人分
- じゃがいも 500~600g(中4~6個、小なら8~12個)
- 揚げ油 適量(750ml~1リットル目安)
- ■合わせ調味料
- 薄力粉 大さじ4
- 塩 小さじ1+1/2
- こしょう(粗挽き、粉末、どちらでも構いません) 小さじ1
8人分
- じゃがいも 1000~1200g(中4~6個、小なら8~12個)
- 揚げ油 適量(1.5~2リットル目安)
- ■合わせ調味料
- 薄力粉 大さじ8
- 塩 大さじ1
- こしょう(粗挽き、粉末、どちらでも構いません) 小さじ2
作り方
step
1保存袋またはボウルに、合わせ調味料の材料を混ぜ合わせておきます。
写真は保存袋を使っていますが、ボウルでも構いません。
step
2じゃがいもはよく洗い、皮と芽を取り除き、8つに切り、くし形にします。
新じゃがいもを使う場合は皮ごと切っても構いませんが、後述しますが、緑色になっている部分や芽は必ず取り除きましょう。また、古いじゃがいもを使う場合や、小さいお子さんやご高齢の方が召し上がる場合は、皮はむいて使うことをおすすめします。
step
3じゃがいもを手順1の保存袋かボウルに入れ、合わせ調味料をまんべんなくまぶしつけます。この時点で冷凍すると、よりおいしく仕上がります。
あまり意地になって長時間もみこむと、粉に粘り気が出てしまい、じゃがいもからはがれてしまいます。それよりは多少ムラになっても構いませんので、できるだけ全体に行き渡るように、手早くまぶしつけましょう。
この時点で冷凍できます。冷凍したほうが、よりおいしく仕上がります。冷凍することで、細胞が壊れて余分な水分が抜け、よりカラッとザクッとした歯ざわりに、中はホクホクとした仕上がりになります。
step
4フライパンに手順3のじゃがいもを広げ入れ、じゃがいもが完全にかぶる程度に、揚げ油を注ぎ入れます。
冷凍したものは、解凍せず、凍った状態のまま手順を進めます。
余分な粉が多少入っても構いません。また、じゃがいもは多少重なっても構いません。
step
5ふたをしないで、中火にかけます。さわらずそのまま15~20分ほど加熱します。
揚げている間は、放置しましょう。むやみにいじると、火の通りが悪くなってしまいます。洗い物をしたり、油を切る準備をしておきましょう。
写真は、魚焼きグリルの網の上に、キッチンペーパーを敷いています。
step
6全体が色付き、じゃがいもに竹串が通ったら、火を止め、油を切ります。
step
7保存の際は、
粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
冷凍保存する場合は、冷凍保存袋に入れて、密封して保存すると良いです。解凍は自然解凍またはレンジ解凍し、オーブントースターで加熱するか、油で揚げます。
じゃがいもについて
今回は、じゃがいもを皮ごと千切りにして使っています。
じゃがいもの選び方や、食べ方について少しご説明いたします。
じゃがいもの選び方
千切りにしたり、煮崩れすると台無しになる料理、シチューやスープなどは長卵型のメークインや、とうやが向いています。
今回のように、じゃがいものほくほくとした食感を味わったり、加熱してつぶしていただく料理、ポテトサラダやマッシュポテトは、丸形の男爵が向いています。
皮がピンと張っていて、しっかりと硬いものがよいです。シワが寄っていたり、芽が出始めているものや、皮の部分が緑色になっているものは避けましょう。
じゃがいもの食中毒について
じゃがいもは食中毒に注意しましょう。
私は折に触れて消毒の話をしたり、食中毒について記載していますが、だいたい自分が酷い目に遭った経験から、しつこく話をしています。
じゃがいもが持っている栄養の大部分は、糖分です。そして、じゃがいもは植物ですので、植物由来の窒素を含んだアルカリ性物質、この「糖」とアルカリ性物質「アルカロイド」から「グリコ(糖)アルカロイド」というものができます。じゃがいもに含まれるグリコアルカロイドの約95%は、αソラニン、αチャコニンというものです。これらは、天然毒素です。苦味を持ちます。
じゃがいもを皮ごと食べると、皮は少し苦味を感じることがあると思います。あれは、毒素の味だからです。可食部に含まれる毒素のうち、3割~8割が皮の部分に含まれています。100gあたり平均7.5mgです。
植物は外敵に食べられないように進化します。じゃがいもは、地下の茎が発達して、でんぷん糖を蓄積し、かたまりのようになった「塊茎(かいけい)」です。動物や虫からすると、格好の栄養分です。それらから身を守るため、皮の部分や、成長しようとしている芽の部分に、がっつりと毒を盛るんです。
ですのでこの毒素は、芽の部分に一番多く含まれています。また、たまに皮が緑色になっていることがありますが、あれは毒の塊やと思ってください。100gあたり100mg以上含まれています。先述の数値の約13倍強含まれています。買わない、うっかり混じっていたら必ず包丁で深くえぐり取りましょう。
この毒素は、皮、何より芽や緑色の部分、つまりじゃがいもは成長しようとするとワーッと毒を盛りますので、じゃがいもを保存する際は、日の当たらない、暗くて涼しい、かつ通気性のよい場所に保存しましょう。20℃以上になると発芽したり、腐りやすくなります。
また、皮にたくさん含まれること、繰り返しになりますが日にあたって成長しようとするとワーッと毒を盛りますので、家庭菜園や、保育所や小学校で一生懸命育てました的なじゃがいもは要注意です。
家庭菜園も、プロフェッショナルな方で、要は成長時や乾燥時にしっかりと管理をしている場合は良いのですが、育ち方が未熟だったり、土が充分に被っておらず皮に日光当たりまくりで皮が緑色になったり、収穫し乾燥の際に日光にムダにさらして皮が緑色になっていたり、「わーちっちゃくてかわいいー 新じゃがみたいー」それ、全部毒の塊です。50mg摂取すると症状が出る可能性があり、150mg~300mg摂取、もっと具体的には、体重1kg当たり3mg~6mgすると死に至る可能性があります。大切なことなのでもう一度いいます。食中毒は、死ぬのです。また、子どもの場合、大人より少ない量で発症する可能性があり、体重1kg当たり0.42mgでの発症が報告されています。
この毒素は加熱しても分解されません。グリコアルカロイドの融点は271–273℃です。じゃがいもを小学校で育てて収穫し、皮のむき方もテキトーで、ころころじゃがいもかわいー的に皮ごとゆでて食べて、めちゃくちゃお腹痛くなって痛すぎて気持ち悪くなってもうほんと痛くてゲロゲロ吐いて上から下から大変なことになって、そしたら「皮をちゃんとむかなかったからでしょ! ちゃんとゆでなかったからでしょ! あなたたちが悪いのよ!」ってなぜか怒られて、ってもうほんとやめればいいのにと思います。さすがにその頃から40年近く経った今は、もう少しマシなことになっていると思いますが。
閑話休題。
とはいえ、めちゃくちゃ怖がる必要はありません。じゃがいもは誰もが年間を通じて頻繁に少しづつ食べています。一般的なグリコアルカロイドの濃度(100gあたり2~10mg)で適切に栽培・収穫・流通・調理されていれば、摂取しても健康上の懸念にならないと考えられています。
じゃがいもの毒素は、
- 可食部に含まれる毒素のうち、3割~8割が皮の部分に含まれている(100gあたり平均7.5mg)こと
- 芽や、皮が緑色になっている部分に一番多く含まれる(100gあたり100mg以上)こと
- 50mg摂取すると症状が出る可能性があり、150mg~300mg摂取、体重1kg当たり3mg~6mgすると死に至る可能性があること
- 子どもの場合、大人より少ない量で発症する可能性があること(体重1kg当たり0.42mgでの発症が報告されている)
- 融点は271–273℃なので加熱しても分解されないこと
- 一般的なグリコアルカロイドの濃度(100gあたり2~10mg)で適切に栽培・収穫・流通・調理されていれば、摂取しても健康上の懸念にならないと考えられる
というものです。
これらを知った上で、皮をむくむかないの判断をし、安全においしく食べましょう。
あと、下痢や嘔吐といった症状は、原因となる物質を外に逃がそうとする、身体そのものの防御反応です。気持ち悪くなったり、お腹が痛くなったりしたら、むやみに市販の下痢止めなどの薬を服用する・させるのではなく、早めにお医者さんの診断を受けましょう。
参照:
ジャガイモによる食中毒を予防するために:農林水産省
食品中の天然毒素「ソラニン」や「チャコニン」に関する情報:農林水産省
└上記配下のソラニンやチャコニンによる食中毒を防ぐには:農林水産省は、じゃがいもを育てている全施設・学校の方に読んでいただきたいです。
農林水産省/食品中のソラニンやチャコニンに関する詳細情報
自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ジャガイモ |厚生労働省
公益財団法人 日本中毒情報センター 保健師・薬剤師・看護師向け中毒情報 ジャガイモ
ジャガイモ - 食品安全委員会
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作り置きのコツ・ポイント
- じゃがいもは、緑色になっている部分や芽は必ず取り除きましょう。また、古いじゃがいもを使う場合や、小さいお子さんやご高齢の方が召し上がる場合は、皮はむいて使うことをおすすめします。
- 合わせ調味料をじゃがいもに付ける際、あまり意地になって長時間もみこむと、粉に粘り気が出てしまい、じゃがいもからはがれてしまいます。それよりは多少ムラになっても構いませんので、できるだけ全体に行き渡るように、手早くまぶしつけましょう。
- 合わせ調味料をじゃがいもに付けた時点で冷凍できます。冷凍したほうが、よりおいしく仕上がります。冷凍することで、細胞が壊れて余分な水分が抜け、よりカラッとザクッとした歯ざわりに、中はホクホクとした仕上がりになります。
- 揚げている間は、放置しましょう。むやみにいじると、火の通りが悪くなってしまいます。洗い物をしたり、油を切る準備をしておきましょう。
- 保存の際は、粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
アレンジのヒント
- 一緒に加えておいしい調味料・香辛料:ガーリックパウダー/チリパウダー/顆粒コンソメ
- いただく際に添えておいしい調味料・香辛料:ケチャップ/マヨネーズ/粗挽きマスタード/青のり/カレー粉
- スパイシーな味付けでも。4人分:薄力粉大さじ3、チリパウダー大さじ1、顆粒コンソメ小さじ2、こしょう小さじ1、塩小さじ1/2
- ボリュームサラダの具材としても。
- オーブン焼き、オープンオムレツの具材としても。
おすすめ食材、ツール
私のお気に入り、赤穂の天塩です。以前、スーパーで特価していたのでたまたま購入し、おにぎりや焼き魚に使ってみると、後味で甘み・旨味があり、それ以来ファンになり、あらゆる料理に使っています。特に、味付けがシンプルな料理に使う際には、とても頼りになります。
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