冷蔵5日

今日は、じゃがいもをアジアンテイストでいただくレシピをご紹介します。
ナンプラーを使い、シャキシャキの食感、あっさりノンオイルで、じゃがいもをいただきます。
ほくほくとした食感やポテトサラダが苦手、おかず、ましてや酒の肴としては箸が進まない、という方には、ぜひ一度お試しいただきたい一品です。
食材は、作りやすいじゃがいものみでご紹介しています。お好みで、パクチーはもちろん、玉ねぎ、きゅうり、トマトなどの野菜、ナッツ類や乾燥えびなどの乾物、ゆでたひき肉をたっぷり加えたりと、さまざまなアレンジでもお楽しみいただけます。
レシピについて
じゃがいもを皮ごとスライサーで千切りにしたものを、ゆでて水洗いし、調味料で和えて出来上がりです。
色々な具材が合いますので、後述の「具材のバリエーション」もご参照くださいませ。
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材料
4人分
- じゃがいも(できればメークイン、かつ新じゃががおすすめ) 400g(中3~4個、小なら6~8個)
- ■合わせ調味料
- ナンプラー 小さじ4(20ml)
- レモン果汁 または ライム果汁 小さじ4(20ml)
- 砂糖 小さじ2
- 鶏がらスープの素 小さじ1
- 輪切り唐辛子(お好みで) 小さじ1(赤唐辛子1本分)
8人分
- じゃがいも(できればメークイン、かつ新じゃががおすすめ) 800g(中6~8個、小なら12~16個)
- ■合わせ調味料
- ナンプラー 大さじ2+小さじ2(40ml)
- レモン果汁 または ライム果汁 大さじ2+小さじ2(40ml)
- 砂糖 小さじ4
- 鶏がらスープの素 小さじ2
- 輪切り唐辛子(お好みで) 小さじ2(赤唐辛子2本分)
作り方
step
1たっぷりのお湯を沸かし始めます。4人分で1.5リットル程度目安です。
step
2じゃがいもはよく洗い、皮と芽を取り除き、スライサーで千切りにします。
新じゃがいもを使う場合は皮ごと千切りにしても構いませんが、後述しますが、緑色になっている部分や芽は必ず取り除きましょう。また、古いじゃがいもを使う場合や、小さいお子さんやご高齢の方が召し上がる場合は、皮はむいて使うことをおすすめします。
step
3お湯が充分に沸騰したら、1のじゃがいもを入れ、


step
4強めの中火~強火で加熱し、再び充分に沸騰したら、

step
5ざるにあげ、麺を洗う要領で、流水でしっかりとぬめりを取ります。



step
6ボウルに合わせ調味料を混ぜ合わせます。
砂糖と鶏ガラスープがダマにならないようにしましょう。
step
7じゃがいもの水気をよく絞り、
写真は撮影の都合から片手ですが、両手でぎゅっと絞りましょう。
step
8手順6の合わせ調味料のボウルに入れ、よく混ぜ合わせて出来上がりです。


step
9保存の際は、
保存の際は、充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存します。
保存容器に入れる際、ゴムベラを使うと、無駄なく移せます。
じゃがいもについて
今回は、じゃがいもを皮ごと千切りにして使っています。
じゃがいもの選び方や、食べ方について少しご説明いたします。
じゃがいもの選び方
今回のように、千切りにして炒め物にしたり、煮崩れすると台無しになる料理、シチューやスープなどは長卵型のメークインが向いています。
じゃがいものほくほくとした食感を味わったり、加熱してつぶしていただく料理、ポテトサラダやマッシュポテトは、丸形の男爵が向いています。
皮がピンと張っていて、しっかりと硬いものがよいです。シワが寄っていたり、芽が出始めているものや、皮の部分が緑色になっているものは避けましょう。
じゃがいもの食中毒について
じゃがいもは食中毒に注意しましょう。
私は折に触れて消毒の話をしたり、食中毒について記載していますが、だいたい自分が酷い目に遭った経験から、しつこく話をしています。
じゃがいもが持っている栄養の大部分は、糖分です。そして、じゃがいもは植物ですので、植物由来の窒素を含んだアルカリ性物質、この「糖」とアルカリ性物質「アルカロイド」から「グリコ(糖)アルカロイド」というものができます。じゃがいもに含まれるグリコアルカロイドの約95%は、αソラニン、αチャコニンというものです。これらは、天然毒素です。苦味を持ちます。
じゃがいもを皮ごと食べると、皮は少し苦味を感じることがあると思います。あれは、毒素の味だからです。可食部に含まれる毒素のうち、3割~8割が皮の部分に含まれています。100gあたり平均7.5mgです。
植物は外敵に食べられないように進化します。じゃがいもは、地下の茎が発達して、でんぷん糖を蓄積し、かたまりのようになった「塊茎(かいけい)」です。動物や虫からすると、格好の栄養分です。それらから身を守るため、皮の部分や、成長しようとしている芽の部分に、がっつりと毒を盛るんです。
ですのでこの毒素は、芽の部分に一番多く含まれています。また、たまに皮が緑色になっていることがありますが、あれは毒の塊やと思ってください。100gあたり100mg以上含まれています。先述の数値の約13倍強含まれています。買わない、うっかり混じっていたら必ず包丁で深くえぐり取りましょう。
この毒素は、皮、何より芽や緑色の部分、つまりじゃがいもは成長しようとするとワーッと毒を盛りますので、じゃがいもを保存する際は、日の当たらない、暗くて涼しい、かつ通気性のよい場所に保存しましょう。20℃以上になると発芽したり、腐りやすくなります。
また、皮にたくさん含まれること、繰り返しになりますが日にあたって成長しようとするとワーッと毒を盛りますので、家庭菜園や、保育所や小学校で一生懸命育てました的なじゃがいもは要注意です。
家庭菜園も、プロフェッショナルな方で、要は成長時や乾燥時にしっかりと管理をしている場合は良いのですが、育ち方が未熟だったり、土が充分に被っておらず皮に日光当たりまくりで皮が緑色になったり、収穫し乾燥の際に日光にムダにさらして皮が緑色になっていたり、「わーちっちゃくてかわいいー 新じゃがみたいー」それ、全部毒の塊です。50mg摂取すると症状が出る可能性があり、150mg~300mg摂取、もっと具体的には、体重1kg当たり3mg~6mgすると死に至る可能性があります。大切なことなのでもう一度いいます。食中毒は、死ぬのです。また、子どもの場合、大人より少ない量で発症する可能性があり、体重1kg当たり0.42mgでの発症が報告されています。
この毒素は加熱しても分解されません。グリコアルカロイドの融点は271–273℃です。じゃがいもを小学校で育てて収穫し、皮のむき方もテキトーで、ころころじゃがいもかわいー的に皮ごとゆでて食べて、めちゃくちゃお腹痛くなって痛すぎて気持ち悪くなってもうほんと痛くてゲロゲロ吐いて上から下から大変なことになって、そしたら「皮をちゃんとむかなかったからでしょ! ちゃんとゆでなかったからでしょ! あなたたちが悪いのよ!」ってなぜか怒られて、ってもうほんとやめればいいのにと思います。さすがにその頃から40年近く経った今は、もう少しマシなことになっていると思いますが。
閑話休題。
とはいえ、めちゃくちゃ怖がる必要はありません。じゃがいもは誰もが年間を通じて頻繁に少しづつ食べています。一般的なグリコアルカロイドの濃度(100gあたり2~10mg)で適切に栽培・収穫・流通・調理されていれば、摂取しても健康上の懸念にならないと考えられています。
じゃがいもの毒素は、
- 可食部に含まれる毒素のうち、3割~8割が皮の部分に含まれている(100gあたり平均7.5mg)こと
- 芽や、皮が緑色になっている部分に一番多く含まれる(100gあたり100mg以上)こと
- 50mg摂取すると症状が出る可能性があり、150mg~300mg摂取、体重1kg当たり3mg~6mgすると死に至る可能性があること
- 子どもの場合、大人より少ない量で発症する可能性があること(体重1kg当たり0.42mgでの発症が報告されている)
- 融点は271–273℃なので加熱しても分解されないこと
- 一般的なグリコアルカロイドの濃度(100gあたり2~10mg)で適切に栽培・収穫・流通・調理されていれば、摂取しても健康上の懸念にならないと考えられる
というものです。
これらを知った上で、皮をむくむかないの判断をし、安全においしく食べましょう。
あと、下痢や嘔吐といった症状は、原因となる物質を外に逃がそうとする、身体そのものの防御反応です。気持ち悪くなったり、お腹が痛くなったりしたら、むやみに市販の下痢止めなどの薬を服用する・させるのではなく、早めにお医者さんの診断を受けましょう。
参照:
ジャガイモによる食中毒を予防するために:農林水産省
食品中の天然毒素「ソラニン」や「チャコニン」に関する情報:農林水産省
└上記配下のソラニンやチャコニンによる食中毒を防ぐには:農林水産省は、じゃがいもを育てている全施設・学校の方に読んでいただきたいです。
農林水産省/食品中のソラニンやチャコニンに関する詳細情報
自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ジャガイモ |厚生労働省
公益財団法人 日本中毒情報センター 保健師・薬剤師・看護師向け中毒情報 ジャガイモ
ジャガイモ - 食品安全委員会
具材のバリエーション
アジアンサラダは、色々な具材がよく合います。私が試して、おいしくいただけた具材、そして、それぞれの具材についての補足をメモしておきます。ご参考になれば幸いです。
たとえば、香菜(パクチー)は香りが強いために苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、パクチーと、これまた香りの強いセロリとの組み合わせをナンプラーで味付けすると、驚くほど、まとまります。また、大葉は、ナンプラーとの相性も、びっくりするほど良いです。大葉を加えると鶏肉を入れたくなります。
追加具材の分量により、調味料は上記記載の配合を等倍にして加えるとよいです。また、肉類、魚介類を加える際は、鶏ガラスープの素は加えなくて構いません。旨味がぶつかって、「飽きる味」になってしまうためです。
玉ねぎ類 |
玉ねぎ/赤玉ねぎ・紫玉ねぎ(アーリーレッド、くれない、湘南レッドなど)
もし安価に入手できれば、ぜひ赤玉ねぎ・紫玉ねぎを使いましょう。あの色味は、ブルーベリーなどでおなじみの「アントシアニン」です。 |
野菜(強い香り) |
香菜(パクチー)/セロリ/大葉
上記にも記載しましたが、香りの強いパクチーとセロリとの組み合わせをナンプラーで味付けすると、驚くほど、まとまります。 また、パクチーやセロリとはガラッと変わりますが、大葉も合います。千切りもしくはみじん切りにして、たっぷり加えると良いです。4人分で10枚目安です。 |
野菜(赤) |
トマト/ミニトマト/パプリカ/にんじん
パプリカは芯や種を取り除き、4~5mm幅に切ります。4人分で1/2個目安です。黄色を使ってもきれいです。 |
野菜(緑・ねぎ) |
万能ねぎ/あさつき/青ねぎ/長ねぎ(白ねぎ)
緑色で細いねぎならOKです。 |
野菜(緑・その他) |
きゅうり/ピーマン/水菜/かいわれ大根/プリーツレタス/グリーンリーフ
きゅうりはスライサーで千切りにて使うと良いです。4人分で1本目安です。 |
肉類 |
豚肉/鶏肉
豚肉、鶏肉、いずれも合います。ひき肉、こま切れとも4人分で100g目安です。沸騰したお湯で3~4分ほどゆでて、しっかりと火を通してから、ざるに上げます。 また、ひき肉に替えて、鶏皮をキッチンバサミで1~2cm角に切ったものでもOKです。少ない量で、とてもコクと旨味が出て、美味しく仕上がります。つくねや蒸し鶏で余った皮の、有効活用にもなります。 |
魚介類 |
えび、いか、たこ
えびは殻付きを使う場合は、頭と殻を取って、100gあたり大さじ1程度の片栗粉と大さじ1~2の水でこするようにして洗い、水でざっと汚れが落ちるまで洗うと良いです。 |
中華食材 |
きくらげ/緑豆春雨/クコの実/松の実など
乾燥きくらげは戻して使いましょう。沸騰したお湯で1~2分ほどゆでると臭みが取れます。 |
ナッツ類 |
カシューナッツ/ピーナッツ/くるみ/アーモンド/ミックスナッツなど
食塩無添加のナッツを、包丁で粗く切るようにして砕いて使うと良いです。4人分1/4カップ程度が目安です。 |
香辛料 |
唐辛子/青唐辛子/にんにく
加えなくても充分おいしくいただけますので、小さいお子さんがいらっしゃったり、刺激物を控えたい際は、加えなくても問題ありません。 唐辛子を加える場合は、もし入手できれば、青唐辛子をみじん切りにして加えましょう。さわやかで、それほど辛さが前面に出ず、とてもおいしくいただけます。 |
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作り置きのコツ・ポイント
- 流水でしっかりとじゃがいものぬめりを取ること、水気をぎゅっと絞ってから調味料と和えましょう。
- ナンプラーはハマるおいしさですが、塩分がキツいので、入れ過ぎると塩辛くなりますので注意しましょう。
- 保存容器は充分に消毒して使いましょう。
アレンジのヒント
- ライスペーパーで包んでお手軽ゴイクン(生春巻き)。スイートチリソースでどうぞ。
- あっさりとした食感ですので、グリルや照り焼きといった肉料理、カツや唐揚げなど揚げ物の付け合わせによく合います。
- サンドイッチの具材(+ロールパン、照り焼きチキン、大葉)にもどうぞ。バインミーのような仕上がりです。
おすすめ食材、ツール
天秤マークが目印のバランスのナンプラーは、アンチョビの旨味が芳醇で、ヤムウンセンはもちろん、タイカレーの仕上げや、肉の漬け汁、野菜炒めの隠し味などに加えると、仕上がりの印象がぐっと良くなります。ナンプラーが苦手という方でも、これまでの認識が変わるくらい、とてもおいしくいただけます。
100%ライム果汁です。アジアン料理に使うと、手軽に本格的な味が楽しめます。また、ウォッカと炭酸とコレで幸せになれます。
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