冷蔵4日/冷凍1か月
今回は、リクエストにお応えして、マーブル模様が美しい、ブラックチョコとホワイトチョコが二層になった生チョコのレシピをご紹介します。
一見、プロっぽい仕上がりですが、コツは「ブラックチョコ3:動物性脂肪40%以上の生クリーム2の比率を守る」だけ。あとは「適当&大胆」です!
バレンタインには毎年、家族分、そしてパートナー家の分と、ケーキ2ホール&生チョコを作っていました。
とはいえ、東京に単身赴任して数ヶ月、ふと気づいたことが、「オーブンも電子レンジもない!フライパンと大鍋しかない!」ということでした。。
オーブンレンジは真っ先に買おうと思っていたのですが、意外と無くても困らなかったので、まぁ、このままでいいかなぁ……と思っていたのですが、お菓子を作ろうとすると、とても困りますね。
それでも、生チョコはオーブンもレンジも使わず作ることができること、また、日持ちするので、とても助かります。
今年は、東京で生チョコを作り、関西でケーキを作ろうかなぁと考えています。
# 考えているだけです
美味&マーブル模様&二層仕立ての生チョコのレシピです。
作り置きがききますので、バレンタイン前の休日にじっくりと作っておき、余裕を持って詰め合わせてからプレゼントできます。ぜひ、お試しくださいませ。
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レシピについて
チョコレート2:動物性脂肪40%以上の生クリーム1=基本の生チョコです。
そして、ブラックチョコ3:動物性脂肪40%以上の生クリーム2=甘さ控えめで、カカオの香りと旨味たっぷり、コクがあって柔らかい口どけの生チョコです。
また、あくまで私の経験に基づくものですが、失敗とその原因、そして何度作っても同じように成功するプロセスをご紹介します。
材料
縦×横が145cm~160cm程度、高さが4cm以上ある型 1台分(※1) |
■ガナッシュ/ブラック |
ブラックチョコレート | 120g |
生クリーム(動物性脂肪分40%以上のもの)(※2) | 80cc |
ブランデー(なくてもOK) | 小さじ1/2 |
■ガナッシュ/ホワイト |
ホワイトチョコレート | 80g |
生クリーム(動物性脂肪分40%以上のもの)(※2) | 40cc |
オレンジリキュール(なくてもOK) | 小さじ1/2 |
(※1)今回私は縦横21×7cmのパウンドケーキ型を使用しています。縦×横が145cm~160cm程度、高さが4cm以上ある型なら問題なく仕上がります。これ以上の分量を作る場合は、すべての材料を単純に掛け算でOKです。
(※2)動物性脂肪分30%台の場合は、ガナッシュ/ブラックは60cc、ガナッシュ/ホワイトは30ccに減らしましょう。脂肪分が少ないと、固まり具合がゆるくなるためです。
必要な道具
いずれもきれいに水分・油分を洗い落とし、拭き取っておきましょう |
型 |
オーブンシート |
サラダ油 |
はさみ |
ハケ |
計量カップ |
計量スプーン |
鍋 |
ボウル |
ゴムべら |
竹串 |
包丁 |
まな板 |
キッチンペーパー |
ふきん |
作り方
今回は、それぞれの節目に分けてご説明します。
1. 型の準備
2. ガナッシュの作り方
3. 二層生チョコの作り方
4. マーブル模様の作り方
5. 生チョコの切り方
6. マーブル模様の応用
7. 注意点など
1. 型の準備
2. ガナッシュの作り方
生チョコは、この手順通りではなく、1)生クリームを沸騰直前まで温めて、2)適当に割ったブラックチョコを生クリームに投入して静かに混ぜて溶かし、3)流し込んで冷やすだけで完成します。 もし、「分離した」「固まらなかった」「ガチガチになった」「ツヤが消えた」というご経験のある方、また、私のように、「フライパンしかない」「キッチンが寒い」「二層&マーブルを作りたいけど鍋が1つしかない」という方は、この方法をぜひお試しくださいませ。 こちらもひと手間かかりますが、確実に、なめらかでツヤのある生チョコが完成します。 |
1 | まな板にオーブンシートを敷きます。 オーブンシートの大きさは、まな板より少し大きめが良いでしょう。 |
2 | 手順1の上に、チョコレートを置きます。 |
3 | チョコレートを細かく刻みます。 片方の手を包丁の背に当てて、包丁の刃先より少し根元側を支点にするようなイメージで、刃の根元を左右に少しずつ動かしながら、真上から軽く体重をかけるように押しながら切ると、オーブンシートを破ることもなく、ごく細かくチョコレートを切ることができます。 |
4 | できるだけ均一に、そして細かく刻みましょう。 チョコレートは均一に細かく刻むことにより、温度がまんべんなく行き渡ることから、チョコレート全体を同じ温度にすることが出来ます。そのため、全体がムラなく最適な温度で溶けて生クリームとなめらかに混ざり合い、つやのある仕上がりとなります。 ここで、小鍋を複数個お持ちの方は、手順7に進みましょう。 |
5 | フライパンしかない、小鍋が一つしかない場合は、ボウルを使ってチョコレートを溶かします。 刻んだチョコレートをボウルに入れます。 ボウルには絶対に水気がないように、きれいに水分をふき取っておいたものを使用しましょう。 |
6 | キッチンの室温が20℃以下の場合、かつ、小鍋が複数個ない場合は、チョコレートを湯せんにかけておきましょう。 チョコレートを湯せんにかける場合は、次の2つは必ず守りましょう。 1)湯せんのボウルは、チョコレートのボウルよりも小さいボウルで行い、水分が入らないようにすること 2)湯せんに使うお湯の温度は、50℃以下にすること 余計な水分が入ったり、高温でチョコレートを溶かすと、分離してしまいます。 理想は、室温を20℃以上に保ち、次以降の手順で使う、生クリームの温度だけで溶かすことです。 |
7 | 生クリームを計量するカップは、充分に水気をふき取ってから使用しましょう。 |
8 | 生クリームを弱火にかけて、沸騰直前で火を止めます。 写真のように、少し泡立ったところで、すぐに火を止めると良いです。チョコレートと生クリームの風味が活きた仕上がりになります。 |
9 | チョコレートが入ったボウルに生クリームを注ぎます。 小鍋を複数個お持ちの場合は、生クリームを沸騰させた小鍋に、手順4で細かく切っておいたチョコレートをすべて加えます。 |
10 | 生クリームをボウルに移す場合は、鍋に残らないよう、しっかりと、こそげ取って加えましょう。 |
11 | ツヤが出るまで、静かに混ぜ合わせます。泡立てないようにしましょう。 洋酒を加える場合は、チョコレートが完全に溶けてツヤが出たタイミングで加えて、全体を静かにまんべんなく混ぜ合わせます。 |
12 | チョコレートが溶けたら、型に流し込みます。 その際、湯せんをした場合は、ボウルの底の水気をふきんできれいに拭き取ってから行いましょう。一滴でも水気が入ると、チョコレートが固まらない、その部分だけ分離するなどの不具合が発生します。 |
13 | 一気に型に流し込みます。 型を前後左右に動かし、ガナッシュをできるだけ平らにします。 冷蔵庫に入れ、20~30分間冷やし固めます。 |
14 | ガナッシュ/ブラックは、大さじ1程度を残しておきます。 写真のように、ボウルに中途半端に残った程度がちょうど良い量です。あとで使いますので、室温のまま置いておきましょう。 |
3. 二層生チョコの作り方
この手順も、1)生クリームを沸騰直前まで温めて、2)適当に割ったホワイトチョコを生クリームに投入して静かに混ぜて溶かし、3)先の手順で出来上がったガナッシュ/ブラックの上に流し込むだけで完成します。 ホワイトガナッシュの生チョコは「分離する」「固まらない」「おいしくない」という方、また、私のように、「フライパンしかない」「キッチンが寒い」「二層&マーブルを作りたいけど鍋が1つしかない」という方は、この方法をぜひお試しくださいませ。 ひと手間かかりますが、カスタードクリームのように濃厚で、そしてふんわりと柔らかな生ホワイトチョコが出来上がります。 |
1 | まな板にオーブンシートを敷きます。 オーブンシートの大きさは、まな板より少し大きめが良いでしょう。 |
2 | 手順1の上に、適当に割ったチョコレートを置きます。 |
3 | チョコレートを細かく刻みます。 片方の手を包丁の背に当てて、包丁の刃先より少し根元側を支点にするようなイメージで、刃の根元を左右に少しずつ動かしながら、真上から軽く体重をかけるように押しながら切ると、オーブンシートを破ることもなく、ごく細かくチョコレートを切ることができます。 |
4 | できるだけ均一に、そして細かく刻みましょう。 チョコレートは均一に細かく刻むことにより、温度がまんべんなく行き渡ることから、チョコレート全体を同じ温度にすることが出来ます。そのため、全体がムラなく最適な温度で溶けて生クリームとなめらかに混ざり合い、つやのある仕上がりとなります。 ここで、小鍋を複数個お持ちの方は、手順7に進みましょう。 |
5 | フライパンしかない、小鍋が一つしかない場合は、ボウルを使ってチョコレートを溶かします。 刻んだチョコレートをボウルに入れます。 ボウルには絶対に水気がないように、きれいに水分をふき取っておいたものを使用しましょう。 |
6 | キッチンの室温が20℃以下の場合、かつ、小鍋が複数個ない場合は、チョコレートを湯せんにかけておきましょう。 チョコレートを湯せんにかける場合は、次の2つは必ず守りましょう。 1)湯せんのボウルは、チョコレートのボウルよりも小さいボウルで行い、水分が入らないようにすること 2)湯せんに使うお湯の温度は、50℃以下にすること 余計な水分が入ったり、高温でチョコレートを溶かすと、分離してしまいます。 理想は、室温を20℃以上に保ち、次以降の手順で使う、生クリームの温度だけで溶かすことです。 |
7 | 生クリームを計量するカップは、充分に水気をふき取ってから使用しましょう。 |
8 | 生クリームを弱火にかけて、沸騰直前で火を止めます。 写真のように、少し泡立ったところで、すぐに火を止めると良いです。チョコレートと生クリームの風味が活きた仕上がりになります。 |
9 | チョコレートが入ったボウルに生クリームを注ぎ、ツヤが出るまで、静かに混ぜ合わせます。泡立てないようにしましょう。 小鍋を複数個お持ちの場合は、生クリームを沸騰させた小鍋に、手順4のチョコレートをすべて加え、同様にツヤが出るまで、静かに混ぜ合わせます。 |
10 | 生クリームをボウルに移す場合は、鍋に残らないよう、しっかりと、こそげ取って加えましょう。 |
11 | 洋酒を加える場合は、チョコレートが完全に溶けてツヤが出たタイミングで加えて、全体を静かにまんべんなく混ぜ合わせます。 |
12 | 先の手順で冷やしておいた、ガナッシュ/ブラックの表面が固まっていることを確認します。 |
12 | チョコレートが溶けたら、型に流し込みます。 その際、湯せんをした場合は、ボウルの底の水気をふきんできれいに拭き取ってから行いましょう。一滴でも水気が入ると、チョコレートが固まらない、その部分だけ分離するなどの不具合が発生します。 |
13 | ホワイトガナッシュを流し込みます。型を前後左右に動かし、ガナッシュをできるだけ平らにします。 ホワイトガナッシュが固まらないうちに次の手順に進み、マーブル模様を作ります。 |
4. マーブル模様の作り方
1 | ボウルに残ったガナッシュ/ブラックを溶かします。 50℃程度の湯せんで溶かします。端のほうの溶けにくい部分は、ドライヤーの弱風で溶かすと良いです。 |
2 | ガナッシュ/ブラックを、適当にポタポタと落とします。本当に適当で構いません。 |
3 | 竹串で表面をなぞります。 コツは、おおざっぱ&適当に、また、深くなぞり過ぎないことです。 |
4 | このまま冷やし固めます。 お急ぎの場合は冷蔵庫で最低1時間で固まりますが、できれば冷蔵庫で24時間冷やし固めたほうが、生チョコをきれいに切ることができます。 |
5. 生チョコの切り方
6. マーブル模様の応用
1 | 横に線を描くようにガナッシュ/ブラックを置きます。 |
2 | ものすごくわかりにくいのですが、左半分が竹串を上下に動かしたもの、右半分が上から下の一方向に動かしたものです。 左半分の上下に動かしたものがシャープな模様、右半分の一方向は柔らかめの模様になります。 って、ものすごくわかりにくいですね(ノ∀`) パウンドケーキ型のような幅のない型では、よほど線を細く描かないとキレイにならないですね。 |
3 | とはいえ、切り揃えてみると、なかなか、これはこれで、大胆に力強く美しく見えるので不思議です。 マーブル模様は、仕上げの神だと思います。 |
4 | でもやっぱり、大きな面積でやると、とても美しいです。 写真は、ガトーショコラの仕上げに、マーブル模様のガナッシュをあしらったものです。 方法は、これまでにご説明したガナッシュを、ブラック2:ホワイト1の割合で用意し、まずブラックをまんべんなくかけてから、固まらないうちにすぐ、ホワイトを線状に落として、竹串を上下に動かして仕上げています。 この写真では、乳脂肪30%台の生クリームを使っていること、ブラックを下地に少量のホワイトチョコでマーブルを描いていることから、ホワイトがとても白い色に仕上がっています。 この写真と違い、今回のレシピのように、ホワイトチョコと動物性脂肪40%以上の生クリームを2:1で作ると、カスタードクリームのような濃厚な色と味に仕上がります。 |
7. 注意点など
- 保存する際は、なるべくすき間のない、しっかり密閉した状態で保存しましょう。すき間がありすぎると、生チョコに水滴が付いてしまい、また、香りも抜けてしまいます。
- マーブル模様は、チョコレート菓子だけではなく、お好み焼きのマヨネーズ&ソースでも大活躍します。その際は、ソースをたっぷり塗った上から、マヨネーズを線状に幾重にも描き、それを垂直方向に竹串で上下に動かすようにすると、とてもきれいな仕上がりになります。
子供たちの強いリクエストにより、関西の家に置いてきたため、今回の写真で一切出てこないのでまったく説得力がないのですが、愛用品のゴムべらです。
スケッパーの刃先のような薄さ、弾力性としなやかさで、ケーキの種や溶かしたチョコレートは、本当に一切ボウルに残りません。
また、耐熱温度が200℃なので、ホワイトソースや、こってりソースなどをフライパンで作った際も、熱いうちに根こそぎ残らずいただくことができる、素晴らしい逸品です。
……こう書いていて、何だか悔しくなってきました。もう、買います東京でも。