リクエストをいただいていました、おせち料理の重箱への詰め方をご紹介します。
重箱の仕切りや、仕切り代わりにちょうど入る器がないと仮定し、ご家庭でそろえやすい、お弁当にも使う、アルミカップとバランを使って、うまく市松に詰める方法をご説明します。
前提
- 三段重に詰めます。おおまかには、一の重は祝い肴、二の重は酢の物・焼き物、三の重は煮物です。お品によっては、「あれ?うちと一と二が違うよ」などもあるかと思いますが、地方や、それぞれのご家庭によってのご都合でえぇと思うています。
- 詰め方は、一の重を例に、市松(3×3で9品)での詰め方をご紹介します。二の重も基本的には同じです。三の重は、筑前煮の冒頭写真のように、筑前煮を詰め、矢羽きぬさやをあしらいます。お品はいずれも、必ず冷めてから詰めましょう。
- 重箱の仕切りや、仕切り代わりにちょうど入る器がないと仮定し、ご家庭でそろえやすい、お弁当にも使う、アルミカップとバランを使います。あしらいには、よく流通し、かつ安価な、裏白と千両を使います。千両は、もちろん南天でも構いません。
スポンサーリンク
詰め方
1 | 裏白の根元の固い部分をカットして、裏面の白いほうを上に、とがったほうを「見た目の北側になるように」何枚も敷きます。 重箱よりも一~二回り大きくし、北と東西側が充分にはみ出した形で仕上がるようにしましょう。この上からおせち料理を詰めると、裏白のはみ出しが、だんだん下がってしまうため、「はみ出しすぎ?」くらいがちょうどいいです。 重箱は消毒しません。漆にアルコールは厳禁ということ、そして、ここに盛り付けるのは「一食分」が基本です。 |
2 | 中央に配置する、汁気のあるおかずを、小鉢に入れます。 おすすめは、黒豆か、えびの旨煮です。 えびは二の重が一般的かもしれませんが、一番見栄えが良く単価の高いおかずですので(ノ∀`)、うちでは、ここ近年は一の重の中央に配置しています。 |
3 | 小鉢を中央に配置します。 |
4 | ここからは、魔法陣のように「中央から斜めに」配置していきます。 ここでは、黒豆の赤ワイン煮と数の子を配置します。 |
5 | 黒豆、数の子を斜めに配置します。 黒豆はカサが低く、色も暗く、見劣りがしますので、できるだけカサの深い容器やアルミカップに入れるか、なければ、小さくたたんだアルミホイルをアルミカップの下に敷いて、上げ底にすると良いですよ。 |
6 | 反対の斜め側に配置します。今回は、にしんの昆布巻きとナッツたっぷりごまめを配置しました。 特に一の重は、「黒色」か「黄色」のお品がほとんどです。黒色と黄色が、できるだけ交互になるように配置すると、仕上がりのバランスが良くなります。 |
7 | 魔法陣のすき間に、残りのお品を詰めていきます。 同様にアルミカップに入れて詰めます。 隣のお品の味が移らないように、バランで仕切りながら詰めましょう。 |
8 | 詰める際は、一品ごとの向きがそろっていると、なお美しいです。 また、重箱を重ねず、一段ずつ食卓に出す場合は、重箱からカサがはみ出しても構いませんし、豪華に見えますよ。 |
9 | 二の重も基本的には同じです。酢の物が多い二の重は、酢の物を詰める際は、ぜひ、柚子の実をくりぬいて柚子の皮でカップを作り、その中に詰めることをおすすめします。 柚子の香りが移り、見た目にも、とても美味しくいただけますよ。 |
10 | 彩りのさみしい所に、千両をあしらって出来上がりです。 |
おせち料理の段取りはこちらもどうぞ
-
おせち料理特集
2023/12/28
伝統的な作り置き料理といえば、おせち料理です。 私は毎年、おせち料理を作ります。 おせち料理は、「手間がかかる」「買うと ...
-
おせち料理のスケジュールと段取り
2023/12/29
おせち料理は、準備に割と時間がかかります。 戻す時間など、下ごしらえに時間がかかる食材が割とたくさんあったり、食材は年末 ...
-
おせち料理 重箱への詰め方
2018/12/29
リクエストをいただいていました、おせち料理の重箱への詰め方をご紹介します。 重箱の仕切りや、仕切り代わりにちょうど入る器 ...
-
2日目以降のおせち料理のいただき方
2023/1/3
せっかく用意したおせち料理。ところが正月も2日になると「飽きた」「違う味が欲しい」、という声も聞こえてくるのではないでし ...
-
飾り切りの方法
2020/2/22
今回は、飾り切りの方法を、お正月料理に使う飾り切りをメインにご紹介します。 飾り切りを行うことで、見た目が華やかに美しく ...