「たいめいけん」のコールスロー

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「たいめいけん」のコールスローを、きちんと美味しくいただきます

冷蔵5日

「たいめいけん」のコールスロー

今回は、昭和6年創業の洋食屋 東京日本橋「たいめいけん」のコールスローのレシピをご紹介します。

このコールスローは、マヨネーズが入っていません。
千切りではなく広めの幅にカットされたキャベツと、薄切りの玉ねぎ、千切りのにんじんが、酢、油、砂糖、塩でシンプルに味付けされています。

コールスローといえば、ごく千切りで、味付けはマヨネーズと思い込んでいた私にとっては、革命的なコールスローです。

ひと口食べてみると、野菜の甘味がまるでフルーツのような味わいで、とてもさっぱりとしているのに、コクと歯ごたえがあります。

たいめいけんのコールスローは、オフィシャルサイトで太っ腹にレシピが公開されています。野菜を刻んで調味料と和えるだけの、ごくシンプルなレシピですが、いい加減に作ると、わりと台無しになります。

この至福のコールスローを、きちんと再現できるよう、ポイントをおさえてみました。
美味しく、たっぷりといただけます。

※ とはいえ、店内ではわずか50円で堪能できますし、何よりも、お料理がとんでもなく美味しいので、東京日本橋にお立ち寄りの際は、ぜひ、実店舗でお召し上がりになることを、強くおすすめします!

レシピについて

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材料

4人分

  • キャベツ 1/2個(600~900g目安 巻きのゆるい春キャベツなら1個)
  • 玉ねぎ 1/2個(100~150g目安)
  • にんじん 1/3本(50~65g目安)
  • ■下ごしらえ用
  • 塩 小さじ1/2
  • ■味付け用調味料
  • 塩 小さじ1/2
  • 砂糖 大さじ1
  • 酢 大さじ4(60ml)
  • サラダ油 大さじ6(90ml)

8人分

  • キャベツ 1個(1200~1800g目安 巻きのゆるい春キャベツなら2個)
  • 玉ねぎ 1個(200~300g×1目安)
  • にんじん 2/3本(100~130g目安)
  • ■下ごしらえ用
  • 塩 小さじ1
  • ■味付け用調味料
  • 塩 小さじ1
  • 砂糖 大さじ2
  • 酢 120ml
  • サラダ油 180ml

作り方

step
1
キャベツの芯を取り除きます。キャベツの芯は、使用しません。芯の形に沿って、包丁の先で深く切れ目を入れると、うまくくり抜くことが出来ます。

ここでは、半分に切ったキャベツでの手順をご説明します。

キャベツ
キャベツの芯

step
2
7~8mm程度の幅に、ザクザクと切ります。長さはカットしなくてOKです。

元レシピには3~4mmとありますが、たいめいけんさんで実際にいただいた幅を思い出してみたり、また、実際に作ると、多少太いくらいが美味しく仕上がりますので、幅7~8mm程度くらいまでがベストだと思います。しかし、それ以上太い幅になると、この後の工程での玉ねぎ、にんじん、調味料が混ざりにくく、雑な仕上がりとなります。

「キャベツを包丁で刻むと幅が太くなりがちになる」という方は、あくまで、3~4mm幅程度に切るという気持ちで切りましょう。

ザクザクと切ります

step
3
カットしたキャベツは、大きめのボウルに入れておきます。


カットしたキャベツ

step
4
玉ねぎは、繊維の方向に沿って薄切りにします。スライサーを使うと、簡単にとても薄くスライスすることが出来ます。

写真では赤玉ねぎを使用していますが、もちろん普通の玉ねぎでも美味しく出来ます。

玉ねぎにんじん
玉ねぎ

step
5
にんじんは千切りにします。千切り用のスライサーを使うと、簡単に細い千切りにすることが出来ます。

キャベツとは違い、ごく細い千切りにします。

にんじん

step
6
玉ねぎとにんじんは、小さめのボウルに入れ、下ごしらえ用の塩を入れて、水分がにじみ出てくるまで、よくもみます。


よくもみます

step
7
塩でもんだ玉ねぎとにんじんの水分を、ぎゅっと絞ります。この水分は、アクや余分な辛味・苦味が出ていますので、よく絞って水気を切って捨て、


水気を切って捨て

step
8
手順3のキャベツの入ったボウルに入れ、味付け用調味料を加えます。


ボウルに入れ
ボウルに入れ

step
9
底からすくい上げるようにしてかき混ぜて、全体をよくなじませます。

撮影の都合上、片手で行っていますが、ぜひ両手で行いましょう。全体をよくなじませることが出来ます。
ここでは、もむのではなく、あくまで「全体をかき混ぜて、よくなじませる」ようにします。ギュッともんでしまうと、せっかく幅広にカットしたキャベツの歯ざわりが無くなってしまいます。

かき混ぜて

step
10
全体が混ざったら、表面をラップで覆い、ラップの上から皿を乗せます。

写真のような厚手の盛り付け皿なら1枚、食卓用の薄い皿なら2枚程度を乗せます。

表面をラップで覆い
ラップの上から皿を乗せます

step
11
冷蔵庫で1時間ほど寝かせて、出来上がりです。


冷蔵庫で1時間

step
12
保存の際は、

充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存します。

保存します。

補足その1:キャベツ1/2個なら、半分に切るのではなく、外側から使いたい

step
1
キャベツは、葉を外側から1枚1枚はぎ取ります。葉の大きさは切らず、切った際の「長さ」として、そのまま活かしましょう。


キャベツ

step
2
芯に近い固い部分は、そぎ切りにします。

「そぎ切り」とは、厚みのある材料を、そぐように切って、厚みをそろえる切り方のことです。包丁の刃を右側に寝かせるように当てて、手前に引くようにして切ると、うまく、そぎ切りに出来ますよ。
今回のようなキャベツの芯に近い固い部分や、同様に白菜の芯に近い白い部分、また、鶏むね肉をカットする際は、ぜひ、この「そぎ切り」をおすすめします。

そぎ切り

step
3
はぎ取った葉と、手順2でそぎ切りにした固い部分も一緒に重ねて、7~8mm幅に切りそろえます。あとは、上記作り方の手順3以降と同様にします。


切りそろえます

補足その2:キャベツを切る幅と長さ

step
1
この写真くらいの幅が、約7~8mm、おいしい幅の最大幅です。なるべく、これ以上太い幅にならないように心がけます。

また、キャベツの長さは、この、だらんと長いままで使います。短く切る必要はありません。

キャベツ

step
2
計り方は、1回1回定規で計るわけにはいきませんので、自分の「人差し指の幅」を覚えておくと、何かと便利です。7~8mmは、人差し指の半分の幅が目安です。

たとえば、私の人差し指の幅はだいたい15mmですので、その半分の幅くらいが、7~8mmに該当する、というように覚えています。3~4mm幅なら1/3くらいの幅、1cm幅なら2/3くらいの幅というわけです。
キャベツ=千切りのイメージがあるせいか、7~8mmという幅は、すごく太い幅に思えるかもしれませんが、意外に細いです。

人差し指の幅

step
3
ですので、この写真の切り方では、幅が太過ぎます。

「7~8mmの太さにザクザク切る」というレシピを見ると、とてもざっくりと幅太めに切りたくなるかもしれませんが、そんなに太くありません。

幅が太過ぎます

補足その3:キャベツの重さ

半分にして、芯を取った重さで約680gでした。1個に見えますが半分です。目安になれば幸いです。
キャベツ

補足その4:ボウルが冷蔵庫に入らない

step
1
上記「作り方」の手順9まで完了したら、保存袋に入れて、なるべく空気を抜いて、しっかりと封をします。


保存袋に入れて

step
2
冷蔵庫に寝かせて置き、その上からお皿で重しをします。

1時間経ったら、お皿は取り除いておきましょう。

お皿で重しをします

このビニール袋のまま保存してもOKですが、充分に消毒した保存容器に移し替えてから、冷蔵庫で保存するとよいです。取り出しやすいですし、袋の口からの液漏れなどの事故を防ぎます。

step
3
例外:行儀が悪いが合理的

作り置きのおかずを上に収納

行儀が悪い

補足その5:コールスローは千切りでしょう? あと、どうせ水気を切るんだから全部一気に混ぜたら?

step
1
結論から述べますとNGです。

おいしいことはおいしいのですが、たいめいけんのコールスローではなく、違う料理です。
まず、歯ざわりが全く違うこと、雑味を感じる上に無駄に野菜の水分が抜け出てしまうこと、そして、かさが無くなってしまいます。

違う料理

step
2
保存袋に、下ごしらえ用の塩も含め、調味料をすべて入れておき、キャベツ、玉ねぎ、にんじんを千切りにしたものを一気に入れて、よく混ぜ合わせてから密閉し、同様に重しをして1時間置いたものです。

野菜の水分が、とてもたくさん、抜け出てしまっています。

千切り
よく混ぜ合わせ
もむ
重しをして1時間

step
3
1個のキャベツをちょうど半分にして、向かって左半分はレシピ通り、右半分は千切りにしたものです。

千切りのほうは、かさがとても少なくなっています。また、時間が経つほど、さらにどんどん、水分が抜けていきました。
かさが減るのはいいっちゃいいんですが、違う歯ざわり、雑味が発生し、この味付けには合いません。

比較

補足その6:酢と油について

酢と油

私の家に常備している、サラダ油、オリーブオイル、米酢、白ワインビネガーで、「サラダ油×米酢」、「オリーブオイル×白ワインビネガー」の2通りの組み合わせを試してみました。
結果、「サラダ油×米酢」の組み合わせが、とても「たいめいけん」の味で、もちろん、すごく美味しくいただけました。

作る前の予想では、「オリーブオイル×白ワインビネガー」に軍配が上がると思っていたのですが、「サラダ油×米酢」は、とてもすっきりとし、まったくクセがなくいただけました。
サラダ油は、油切れが良いという性質があるせいなのかもしれません。

「オリーブオイル×白ワインビネガー」も、とても美味しいのですが、エクストラバージンオイルを使ったせいでしょうか、オイルの香りと味が強く、なんといいますか、たいめいけんコールスローではないんです。
オリーブオイルが、しっかりと具材になじんでしまうこと、また、白ワインビネガーも、独特の酸味と香りがありますので、ちょっと違う味わいになってしまいました。おいしいけど、これじゃない、という感じです。

あと、サラダ油の量は、減らしたりせず、必ずレシピそのままの量を使いましょう。
大さじ6=90ccですので、とても多く感じるかもしれませんが、先述のように、サラダ油はとても油切れが良いので、さっぱりとした食感でいただくことが出来ます。加えて、キャベツの甘味と旨味がとても引き出され、まるでフルーツのような甘さで、たっぷりの野菜を味わうことが出来ます。

作り置きのコツ・ポイント

  • 手順9では、もむのではなく、あくまで「全体をかき混ぜて、よくなじませる」ようにします。ギュッともんでしまうと、せっかく幅広にカットしたキャベツの歯ざわりが無くなってしまいます。
  • ボウルが冷蔵庫に入らない場合は、「補足その4」のように、チャック式のビニール袋に入れて、平らにしてから重しをしましょう。
  • 重しは、1時間経ったら、外しましょう。
  • 倍量作る場合は、分量はすべて倍量でOK、作る際は、ボウルを2つ(もしくは一つは鍋)を用意して、「並行して同じものを2つ」作るとうまく出来ます。
  • 玉ねぎとにんじんを塩もみするのは、2つ分を一気に行ってもOKですが、そのあと、よく水分を切ってから、半量ずつ、それぞれのキャベツ&調味料ボウルに入れて、両方とも底から全体をかき混ぜて、それぞれジッパー付きの袋に入れたら、冷蔵庫に入れて重しをすると良いです。
  • 保存の際は、しっかり消毒した保存容器に入れて密閉し、冷蔵庫で保存しましょう。

アレンジのヒント

  • さっぱりといただけますので、シチュー、カレー、スープ、肉料理の付け合せなどに大活躍します!
  • 作り置きをしておけば、すぐにいただくことが出来ますので、食事の支度時、レストランのように、まず前菜としてこのコールスローを提供しておき、その間にメインのおかずを用意する、ということが出来ます。
  • もちろん、お弁当のおかずとしても活躍します。他のおかずが冷めてから、軽く水気を切って詰めましょう。
  • サンドイッチの具材としても活躍します。薄くマーガリンを塗ったパンやバケットに挟んでどうぞ。クセがないので、チーズやピカタ、フライなどとも良く合います。

おすすめ食材、ツール

愛用品です。キャベツ千切り、玉ねぎスライスには、このスライサーです。キャベツはとんかつ屋さんのようなふわふわシャキシャキの千切りが簡単に、玉ねぎスライスはもちろん、大根やかぶのような大きな食材まで、簡単に薄くスライス出来ます。もちろん、きゅうりのような細い食材は簡単にスライスできます。がっちり食材をロックするホルダー付きで安心安全、大は小を兼ねる、本当に買って良かった一品です。

こちらも愛用品です。きゅうり、にんじん、しょうがなどの千切りが、即効で美しく出来るスライサーです。セラミック製ですので、錆びずに、まるごと漂白消毒できるのでありがたいです。

内堀醸造の米酢は、酸味が強すぎず、まろやかで、優しいのにコクがある味ですので、口当たりがやわらかく、酢が苦手な方でも食べやすいと思います。酢の物、ドレッシングや煮物などにも、たっぷり使っても尖った味にならず、とてもまろやかな仕上がりとなります。

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